村民みんなの力で少年非行・交通及び水難事故に歯止め 青少年健全育成・交通及び水難事故防止村民大会
「地域ぐるみで青少年の非行を防止しよう」「飲酒運転、暴走行為は絶対にしない、させない」「みんなで防ごう水難事故」-など六つのスローガンを掲げ「読谷村青少年健全育成・交通及び水難事故防止村民大会」が去る八月二四日午後二時から中央公民館ホールで開かれました。
大会は、二学期の始業を間近に控え、キシッと気を引き締めて夏休み後半を過ごし、また、気の緩みがちからくる交通事故、水難事故を防ぎ、村民ぐるみで青少年の健全育成を図って行こう、とのねらいで開かれたものです。会場には小・中・高生を含む子供育成会、区長会、老人会、婦人会、PTA、交通安全友の会、補導員など村内二〇余りの団体から二五〇人が出席し、少年非行、交通安全、水難事故防止の効果的な啓発活動の推進を誓い合うなかで”青少年が希望と自信を持って育ち、また、大人も自らが襟を正して行く”ことを盛り込んだ大会決議を全会一致で採択すると共に、各世代代表が意見発表をして大会を盛り上げました。
大会は、まず主催者を代表して山内徳信村長があいさつに立ち、つづいて伊波栄徳村議会議長、仲村渠勇読P連会長、恩河旨政嘉手納警察署長、長浜宗繁地区交通安全協会長、松田昌栄地区防犯協会長がそれぞれの立ち場から少年非行防止、防犯、交通安全についての村民ぐるみの住みよい環境づくりの運動の展開を呼びかけました。
そのあと、各世代代表の意見発表に移り、まず、古堅中学二年生の池原慈子さんは、家族との語らい、新しい友との出合い、学園生活の近況など、生活体験のなかから発表し、少年非行の問題については、暖かい親子関係からはまずありえない。また、学園ではクラス仲間で話し合い、理解をし合うことによって、明るい学園が築かれると思う。と意見を発表しました。つづいて、読谷中学二年生の山内昌満君、高校生代表・上地正人君、青年会代表・上原恵子さん、婦人会代表・曽根佐智子さん、老人会代表・喜友名正謹氏が演壇に立ち、それぞれの立場から意見を発表しました。各代表は「最近の青少年の非行は極めて悪質化、低年齢化の傾向にある。一方、少年たちを取りまく社会環境はますます複雑化、悪化の一途にあり、非行の助長要因になっている。また、暴走行為から引き起こされる交通事故、それに水難事故の多発生は極めて憂慮すべき状況下にあり、こうした諸々の悪い環境を一掃して、村民が心をひとつにして住みよい生活環境づくりを、この機に幅広い村民運動の展開を」と意見発表を通して大会を盛り上げました。
大会終了後は、県警音楽隊を先頭に会場から高志保目抜き通り、全長九〇〇メートルの距離をパレードし、沿道の村民に「一切の少年非行交通及び水難事故をなくし青少年の健全育成を図ろう」と呼びかけました。
少年非行・進む低年齢化 ”遊び型非行”大勢を占める
”校内暴力””二輪車暴走行為””家庭内暴力”という少年たちの非行行為は最近とくに目だちます。最近のニュースのなかで、家庭内暴力でたまりかねた父親が我が子を「刺し殺す」というショッキングな事件がありました。世の親たちは何んで残忍な、どうしてと思う反面、校内暴力、家庭内暴力を未然に防ぐ手だてはないものかと、問題は深刻で大きな社会問題に発展しています。
本村においても”少年非行”の問題は例外の域ではなく、問題解決のため学校で、家庭で数多くの話し合いがもたれ、少年非行の未然防止に具体的な方策で取り組んでいるなかで、少年たちの非行行為は年ごと増加の一途にあります。これは、嘉手納署がまとめた不良行為少年非行調べによって明らかにされ、深夜はいかい、飲酒、喫煙などの不良行為を中心に補導される少年たちが目だちます。
ことに、深夜はいかいについては昭和五六年(一月~六月期)に比べ三四人も多く、不良行為件数では上半期で、すでに前年上半期を八○件上廻っています。なかでも、中学生・小学生の補導が多く、少年非行の低年齢化、とりわけ中学生の補導増加が一層目だってきたのが最近の特徴的な傾向になっています。
一方、刑法犯少年つまり刑法に触れる罪を犯した十四歳以上、二〇歳未満の少年、及び触法犯少年(十三
※写真「一切の少年非行・交通及び水難事故をなくし青少年の健全育成を図ろう」は原本参照