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1982年11月発行 広報よみたん / 13頁

嘉手苅氏・知花氏自立更生表彰-県身体障害者福祉大会-

嘉手苅氏・知花氏自立更生表彰-県身体体育者福祉大会-
 「完全参加と平等」をスローガンに、第十九回沖縄県身体障害者福祉大会が去る十月三十一日午後一時過ぎから沖縄市民会館ホールで開かれた。同大会には、県下の身体障害者並びに関係者が一堂に会し、相互の友愛と連帯をたしかめ、また厳しい時代に対応する旺盛な自立心を養い、当面の福祉課題について研究、討議しあうなかで、身体障害者福祉の向上に寄与する目的で開かれたもの。
 村身体障害者協会(福地蔡賢会長)からも同大会に多くの会員が参加し、みんなが平等に暮らせるよりよい社会づくりをめざして、多くの仲間たちと相互の友愛と連帯をたしかめあった。
 また大会の席上、嘉手苅林春氏(親志)知花政治氏(長浜)の両氏が自立更正者として大会長表彰に輝いた。晴れの表彰を受けた嘉手苅氏は、両眼失明の苦境にあって負けん気の強さで農業で生計をたて、四名の子供も立派に成人。また、部落行事にあっては卒先して参加し、指導助言、ことに同区老人会の結成準備、村身体障害者協会の設立準備に活躍されるなど、目の不自由を感じさせない氏の模範な活動は地域から深く感謝されている。
 一方、知花政治氏は幼少のとき、言語機能喪失となったが、自活の道を農業に見出しさとうきびと畜産の複合経営で、自立更生の道を拓いた。また、民俗芸能の宝庫と知られる長浜部落にあって、氏の民俗芸能への情熱は深く、併せて抜群の指導力は区民から感謝されている。ことに、作田米、長浜棒の十二型をすべてマスターする記憶の鋭さ、部落行事を進めるなかで欠くことのできない氏の存在は、多くの区民から感謝されている。

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