人間として生きぬき平和にくらすために 4たび声高く内外に「平和宣言」 4本年度の実施事項 (2)産業経済振興に関する施策 (3)社会福祉増進のための施策 (4)生活環境の整備に関する施策
〔287号2~5ページの続き〕
きいことから「県営事業」となっておりますが、工事費については国・県・村でそれぞれ負担しあっております。ダムの「受益者」は読谷村民であり「読谷村自身の事業」であるという積極的な受けとめ方が大事であります。工事は受益地区の土地改良事業と並行して進めることになりますが、本年度も切替え仮排水トンネル工事等を実施し読谷農業の近代化を確立していくための世紀の大事業として推進してまいりたいと思いますので今後とも全村民の御協力をよろしくお願い申し上げます。
③農業構造改善モデル地区整備特別対策事業
この事業は沖縄県の特性をいかし、生産性の高い亜熱帯農業の確立と住みよい活力ある農村社会を建設するために実施するもので、本年度は、小規模で分散している屋敷内畜産農家を団地化し、畜産経営の安定化をはかるために共同畜舎(牛舎)を建設してまいります。
参加農家数十二戸で五七六平方メートルの牛舎となり、農協が事業主体となるものであります。
④畜産総合対策事業
(イ)畜産経営移転促進事業
畜産による環境汚染を防止するため畜産経営の場の移転を促進する事業で、五八年度にひきつづき二百頭の繁殖豚舎を建設してまいります。事業主体は農協で参加農家数が六戸であります。
(ロ)畜産経営環境整備事業
この事業は五八年度からの継続で、座喜味地区への養鶏団地建設に対する環境整備の事業であります。昨年度は団地の基盤であります土地造成事業を実施してまいりましたが本年度は養鶏による有機肥料の農地還元のための施設整備であります。
⑤漁業生産振興
近年の読谷の漁業は定置網や漁港施設の整備など、近代化には著るしいものがあります。これまで漁業振興のための助成策を実施してまいりましたが本年度も定置漁法をさらに充実させるために定置船省力機械購入への補助を行い漁家経営の安定に資してまいりたいと思います。
(3)社会福祉の増進のための施策
本村の福祉行政は、総合福祉センターを拠点として社会福祉協議会、民生児童委員、老人会、婦人会、青年会、地域老人家庭奉仕員やボランティア等多くの村民の協力をえて「村民が心身共に健康で明るい村」づくりに努めてまいりました。本年度も多くの方々の深い御理解のもとに老人福祉、心身障害者福祉、児童福祉、母子福祉、被生活保護世帯の更生指導等の福祉行政を進めてまいります。
児童福祉につきましては、村立及び認可保育所も整備され、措置率もかなり高くなってまいりました。本年度も保育事業を通して児童福祉の増進をはかってまいります。また、障害児の保育につきましては、集団保育が可能な児童は村立保育所での保育を実施し、不可能な児童については障害児を守る父母の会と相提携して母子通園保育事業「ふくぎ」での保育を進めてまいります。
老人福祉につきましては、一人暮し老人や寝たきり老人等の要援護老人の福祉活動の充実を図るとともに、老人の健康づくり、生きがい対策につきましては村老連と提携を図りつつ諸活動の充実強化に努め、老人の健康の維持増進を図ってまいります。
また、昭和五八年度から実施されました老人保健法に基づき、老後における健康の保持と適切な医療の確保を図るため、健康手帳の交付、健康教育、健康相談、健康診査、医療、機能訓練、訪問指導等の保健事業を実施してまいります。
身体障害者の福祉増進につきましては、身体障害者協会と提携して「技術取得事業」を本年度より実施致します。この事業は身体障害者が自活に必要な技術を習得し、自立更生を図ることを目的とするもので、本年度は読谷山花織を利用した小物製作の指導者を養成してまいりたいと思います。
精神薄弱者(児)の福祉につきましては、昨年度開設した授産施設「読谷かりゆし学園」が園長を中心に父母の会、ボランティア及び関係者の御協力のもとに自活への道を求めて日々頑張っております。本年度は共同作業棟の建設と運営助成を実施し、学園活動の充実強化に努めてまいりたいと思います。
福祉の目標は村民が心身共に健康で明るい生活を送ることであります。健康を維持していくために診療所の果す役割は極めて大なるものがあり、昨年度(昭和五八年四月~昭和五九年一月)の診療件数が三四八二八件で年々増加の一途をたどっております。児童生徒、保育園児の健康診断、老人精密検査、人間ドッグ、職場検診等を実施し、疾病の早期発見、早期治療に努めるとともに村民の健康の管理施設としてますます充実させてまいりたいと思います。
(4)生活環境の整備に関する施策
生活環境の整備は、明るく住みよい村づくりの基本的条件であり、村民の文化的な生活向上と快適な暮しのための重要な事業であります。
水道施設については数年来、抜本的な改善を重ねてまいりましたが、本年度は昨年度にひき続き古堅地区での工事として通知原因配水管の新設と渡具知木綿原地区への配水管を敷設してまいります。また伊良皆及び高志保地区においては年々住宅が増加し、現在の管径では需要に応じ得ず配水管の改良工事を実施し、長浜地区におきましては給水管切替工事を実施してまいります。
道路・排水路等の整備につきましては、継続事業として高志保東線、親志~喜名線の改良舗装工事、新規の事業としましては古堅二号線、高志保四号線、大湾~比謝境界線の改良舗装を実施してまいります。また昨年度より村道以外の生活道路の舗装を実施しておりますが、本年度もひきつづき地域における主要な道路の整備を行っていく予定であります。排水路につきましては、楚辺~都屋排水路工事と儀間地内排水路工事、古堅地区排水路工事等を実施し、生活雑排水の処理を実施して快適な生活環境の保全に努めていきたいと思います。
公園の整備につきましては、座喜味城跡公園整備事業は二年次を迎え、新規に残波岬公園の整備工事が本年度よりスタートし、実施設計や園路、植栽の工事を実施してまいります。児童公園につきましても楚辺の