人間として生きぬき平和にくらすために 4たび声高く内外に「平和宣言」 4本年度の実施事項 (6)行政区改善の推進について (7)読谷飛行場問題の解決促進について (8)残波岬地域の整備開発事業に関する施策 (9)緑化推進事業について (10)国民体育大会へ向けての取り組み
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存の区域の方々と未加入者の方々にいろいろな理由や主張のあることがわかりました。
その後も、人口世帯は増加傾向にあり、新しい集落の形成が固まりつつあるところが見られるようになりました。行政区改善の問題は、種々困難なことが内包しておりますが、その改善策につきましては慎重に検討を重ね可能性のある対処策を講じてまいりたいと思います。
今後とも新しい社会にふさわしいコミュニティーづくりと行政区への加入促進に努力してまいります。
また、村行政の基礎的組織であり自治組織であります字(部落)にコミュニティー助成事業を昨年同様実施してまいります。
(7)読谷飛行場問題の解決促進について
読谷飛行場の問題解決は、日本政府、米軍を相手に複雑困難な問題ではあるがその困難さをのりこえて解決しなければいけない極めて重要な事業であり村民的課題であります。
読谷飛行場問題のそもそもの起りは、日本軍が太平洋戦争を遂行するために強制的に土地を接収し、戦争が終ったにもかかわらず未だに戦後処理がなされてないところにあります。因みに本土における旧軍接収用地のほとんどは終戦後昭和二〇年代に解決し終っているという事実を我々は知っておく必要があります。
読谷飛行場の問題解決に向けての本格的な動きは復帰後であります。読谷飛行場用地所有権回復地主会が結成され、会を中心にして、読谷村、読谷村議会、村内各団体が一体になって読谷飛行場用地の問題解決のため現地をはじめ、国会内外において奮闘してきたのであります。その闘いの本質は、国・県・米軍とも理解するところとなって一歩一歩前進し、国・県にも問題解決の為の担当窓口が設置されたことは大きな成果であります。ところが未だ根本的な解決までには至ってなく今後とも引き続き努力をしていかなければなりません。
今後取り組まなければいけないことの第一は、米軍の演習場の撤去と返還を求める闘いを強力に組んでいくことであります。
第二は、読谷飛行場用地の問題解決に当って「戦後処理事案」という基本的な認識に立ち、所有権の実質的回復をめざし、具体的な手順を地元関係者、国・県・関係機関とつめていくことであります。
第三は、「読谷飛行場転用計画調査報告書」を受けて、全体の基本構想とそれを基にした跡地利用計画の具体化を第二次振計期間中に完了するような方向づけをしていくことであります。
第四は、黙認耕作問題については実態の把握をするとともに時間的な経過措置等の中で解決策をはかっていくことであります。
第五は、読谷村の中央部位置する土地の問題であり、戦後処理事案の跡地利用計画として関係者の意向を配慮しつつ、尚、村民的立場に立って事業導入を進めていくことが必要であります。
第六は、残された問題の解決を期するため従来にもまして旧地主関係者自身の一層の理解と協力が絶対に必要であり、あわせて利害関係者間の具体的な調整と計画実現に向けて取り組む姿勢と体制が緊要であります。
以上、方向づけとして六点について申し上げましたが、読谷飛行場問題は現在の村民に課された極めて重要な課題として受けとめ、その実現のため今後とも村民の御理解と御支援を仰ぎつつ全力をつくしていく考えであります。
(8)残波岬地域の整備開発事業に関する施策
自然景観に恵まれた残波岬地域の開発は、現在および将来にわたる読谷村の発展に太きる係わる歴史的な一大事業であります。
昨年度は野外活動施設を開設し、ソフトボール場・テニスコート・ゲートボール場・トリム広場・多目的広場センターハウス内にはレストランや研修室があり、バーベキューハウス等が設置されております。野外活動施設は子供からお年寄りにいたるまで、みんなが憩える場、みんなが使用できる施設として期待されているところであります。
一方、本年度より残波岬公園整備事業も始まります。この公園事業は、残波の地が「村民の憩いの場」「諸活動の場」「青少年の野外活動の場」「自然との接触の場」等々、多種多様な展開をしていく地域として整備していくものであります。また、昔から琉歌の「こてい節」や「上り口説」に歌われた名勝の地に因んだ石碑の建立をしていきたいと思います。
残波岬地域は、村民のための施設として利用することはもちろん、村内の農業や伝統及び地場産業、そして文化施設等との有機的な結びつきをはかって読谷村観光の拠点として位置づけてまいります。さらに読谷の顔として県内外へ広めるため残波祭りを開催して村内経済への波及効果と相乗効果をもめざし地域内経済発展の起爆剤としてまいりたいと思います。
(9)緑化推進事業について
激戦きわまる沖縄戦において特に本村は米軍の上陸地点となり、緑をはじめ地上のもの全てが焼き払われてしまいました。その後も米軍基地に接収され、緑の造成も出来ないままに四〇年近くが経過してまいりました。
特に海岸線においては戦前の防風、防潮林が消滅し、陸地の侵食にもつながっています。緑の回復は村民の心の回復でもあり、緑化は百年の大計をもって事業を推進していく必要があります。これまで残波地域における緑化事業を各種団体や地域の方々の積極的な参加により実施してまいりました。また緑化推進コミュニティ助成事業も導入してまいりました。
本年度も村育苗施設を充実させ、みどりの少年団や各地域、各種団体の協力をえて緑化運動を推進するとともに保安林整備事業の導入を促進してまいります。
(10)国民体育大会へ向けての取り組み
昭和六二年沖縄国体は「海邦国体」をテーマに、『きらめく太陽ひろがる友情』をスローガンに決定し、今年の七月には日体協と文部省によって正式な開催決定をすることになり一段と取り組みが急務となってまいりました。昨年度は、本村では、はじめての九州地