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1984年9月発行 広報よみたん / 9頁

村民の健康を預かって六ヶ月 村立診療所々長 森文彌

村民の健康を預って六ケ月 村立診療所々長 森文彌
 私が、前任の塩見先生から診療所を預かって六ケ月が経ちました。
 その間村民の皆様には、何かと疑問や不満が多かった事と思います。私としては、読谷の皆さんの健康を管理して上げるため、私なりに頑張って来ました。
 この六ケ月私自身、皆様の病気を診て来て感じた事を失礼とは思いますが、ズバリと書かして頂きます。
 以前は、一服の薬の中に少量づつ五~六種類の薬が含まれていましたが、現在の薬は、一種類づつ錠剤、カプセル、散剤になっていますので一見して多く見えますが、内容的には全く同じです。ですから、これを見て薬づけと言うのは誤りです。安心して指示されたとおり服用して下さい。
 薬にはそれぞれの特性や多少の副作用が有りますので、私達医師としては、血液検査などで、その副作用もチェックしながら皆さんの健康状態を診させて頂いています。
 例えば、ある種類の血圧を下げる薬を長期間服用しますと痛風を起こす原因となる血液中の尿酸を多くしたり、又、何も考えずにその薬を服用して頂いていると、糖尿病に関係する血液中の糖分を多くします。
 それから投薬された薬は医師の指示に従って正しく飲むことが大切です。例えば、一日三回服用の薬を一回しか飲まない患者さんがいますが、これでは、病気は治りませんし、医療費の無駄使いになりますので止めましょう。
 又、診察を受けないで薬だけ飲んでいると、その間に別の病気になったり、薬の副作用の発見が遅れたりしますので、絶対止めて下さい。
 慢性の病気では、長期にわたって経過をみる必要があり、そのためには、必要にして、充分な検査と医療が大切です。
 よく検査づけといわれますが、これは誤まった考えで、やはり、医療にたずさわる者達の意見を尊重すべきだと思います。
 どうしても病気について納得がいかない場合には、他の,医師の意見も求める必要がありますが、それは、主治医と相談のうえで適当な医師を紹介してもらう事が大切で、病医院のハシゴ歩きや、素人の意見などに惑わされないことが病気を治す早道です。
 読谷村立診療所 医師 森文彌
 電話
  診療所 六-一一五一
  住宅  六-四一五五

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