読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1985年2月発行 広報よみたん / 6頁

アフリカはいま 飢餓大陸アフリカの現状

アフリ力は、いま 飢餓大陸アフリカの現状
 アフリカ大陸のサハラ砂漠以南の24ケ国は、1968年以来の干ばつに悩まされている。’83年には多くの国で降雨量が全期間を通じ最低となり、それまでの最低の’73年の記録を更新した。このため穀物その他の農作物の生産が打撃をうけている上、遊牧民の牛、羊、山羊などが大量に死に・川や井戸も乾上っている所が多い。この地域では、10年前に比べ人口が増え、定着農耕の傾向が進んでいるため、干ばつの被害もさらに大きくなり、森林破壊と砂漠化の進行にも一層拍車がかかることが憂慮されている。
 こうした状況の中で、’84年には、子どもだけでも500万人以上が死亡し、今も、飢えと、飢えによる病で生死の境をさまよいながら、援助の手を待ち望んでいる人々は、1億5000万人(日本の総人口約1億2000万人)にも乃ぶ。この数は、アフリカ大陸総人口の3分の1強、そして、地球上の飢餓寸前状態にある人々、4億5000万人の3分の1にあたる。
 さらに、国連食糧農業機関(FAO)理事会は、去る11月31日、「’84年の穀物生産が悪かった結果、来年にかけて一層厳しい食糧不足に直面する」と、さらに深刻化するアフリカの飢餓に警告を発した。
 アフリカ諸国が、’85年に必要とする食糧援助は、400万トン以上と推定されるが、これまでに、世界各国からFAOに拠出の誓約がされたのは、辛じて半分程度であるという。

※地図「●FAOが発表したアフリカの食糧不足国」は原本参照

利用者アンケート サイト継続のために、利用者のご意見を募集しています。