読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1986年1月発行 広報よみたん / 3頁

年頭のあいさつ 読谷村議会議長伊波栄徳

〔第308号2ページの続き〕

そうな沢山の期待、昨年から今年、今年から来年へと、年々村政が伸展することが出来ることは、村民総参加の成果であり、深甚なる敬意と感謝の意を表するものであります。
 特に金城次郎先生の「人間国宝」としての認定は、読谷村として画期的な慶事であり、読谷村の誇りであります。金城先生の卓越した技術と沖縄の伝統工芸文化が国内外にその素晴らしさが認められた証左であり、誠に喜びにたえない次第であります。今度の栄誉は、村民に大きな自信と誇りを与えてくれました。今後は次の世代に引き継ぐべく村政の中で努力すべき大きな課題であります。また、戦中、戦後、復帰後長期にわたり、戦争目的のため一方的に使用された読谷飛行場用地の平和利用を目的にした跡地利用計画が策定され旧地主への実質的所有権回復の実現が可能な手法による解決方法が答申されたことは、県、国への要請活動の大きな前進であると思慮されます。
 土地利用構想は、農業団地五十五万坪、教育文化施設等の公共用地約二十万坪に大別された利用計画であり、必らずや村民の共感を得るものと確信するものであります。問題解決に当っては、旧地主、黙認耕作者の方々の英知が必要であります。四十年余の怨念の土地をあらゆる峻険を乗り越えて早期解決を図ろうではありませんか。
 私ども議会人と致しましても村政の健全な発展と村民の生活向上を図り、平和憲法の理念に基づく平和で豊かな村づくりに最大の努力を傾注していく所存であります。
 終りに村民各位のご発展ご健勝を祈念申し上げ新春のごあいさっと致します。

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