読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1986年2月発行 広報よみたん / 5頁

ねんきんよもやま話 保険料はどこまで上がるか

-年金よもやま話-保険料はどこまで上がるか
 年金の保険料は、自営業や農業をされている人の場合は、一律で一カ月六千七百四十円。サラリーマンの場合だったら、給料の何%ということで負担していますが、これが十、六%、これを会社と本人が半分ずつ払っています。
 この保険料は、年ごとに上がっていって、「いったいどこまで上がるんだろう。」と心配になっておられるかも知れません。結論を言えば、年金の保険料はこれからもある程度上がっていかざるを得ません。今のところは、保険料を払う人の数に比べて年金をもらっている人の数が少ないので、実は、保険料の水準を政策的に低くしてもやっていけるのです。これは、人口構成が若いというからだけではなく日本の年金制度の歴史がまだ若いからなのです。
 これからは、日本の年金制度はどんどん成熟していきます。これからはお年寄りの仲間入りをしていく人達は、十年前、二十年前と違って、みんな、相当程度の年金を手にしての仲間入りになるということです。日本の場合、この年金制度の成熟化に加えて、人口の高齢化の要因があるのですから、将来の保険料が今より高くならざるを得ないのです。でも、それが天井知らずでは困ります。
 今の制度のままとして試算しますと、昭和百年頃には厚生年金の場合は、給料の三十九%程度か、また国民年金の場合は月に一万九千五百円の保険料が必要になってくるのです。これではとても大変です。そこで、今回の年金改正では、年金を受け取る方にもある程度我慢をしていただくことによって、ピーク時においても、厚生年金で給料の二十九%、国民年金で月に一万三千円の負担ですむように考えたわけです。この程度は、二十一世紀の本格的な高齢化社会では必要な負担だし、また、現実性のある水準ではないでしょうか。

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