読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1986年4月発行 広報よみたん / 7頁

六度び内外に「平和宣言」 村民とともに21世紀を展望するムラづくりを推進 昭和61年度施政方針 4本年度の実施事項 (4)生活環境の整備に関する施策 (5)地場産業及び商工観光の振興

〔第312号2~6ページの続き〕

調査設計にひき続き実施するとともに渡慶次~波平線の一部改良整備、高志保~宇座線の継続整備、波平一号線の新規整備等を実施してまいります。また、村民生活に密着した村道以外の道路につきましても昭和五八年度よりコミュニティー道路整備事業として四十本余で八キロメートルの整備を実施し、村民の皆様に大いに喜ばれているところでありますが、本年度もひき続き二十本余の整備を予定し、より快適な道路環境の整備に努めてまいりたいと思います。
 排水路の整備につきましてば、読谷飛行場の雨水処理のための基本的施設としての楚辺~都屋排水路の整備が四年目に入り、さらに古堅地区においても生活排水路の整備を実施してまいります。また、海浜の汚染を防止していくための一時滞水施設である遊水池の取得事業も継続してまいります。一方、生活排水の処理のための基本的調査を実施しているところでありますが、本年度は生活排水処理に対する住民の理解を得ための教宣活動等の具体的施策の展開に努めてまいります。
 公園整備につきましては座喜味城跡公園整備事業が四年目に入り、遊歩道の整備と用地取得を併せて実施し、三年目の残波岬公園整備事業は駐車場整備の継続と植栽等の整備を実施してまいります。また、大湾地区においては本村で九番目の児童公園を整備してまいります。
 集落の総合的整備事業としてこれまで渡具知・宇座・儀間において復帰先地公共施設整備事業を実施してきたところでありますが、喜名地区において昨年度の実施設計にひき続き、本年度から移転先地公共施設整備事業の工事を実施してまいります。移転先地公共施設整備事業は、米軍基地のために元の部落に帰れなくなり過密化を余儀なくされた喜名地区の総合的な再開発となる事業でおよそ十年の長期に亘る大事業となります。
 住宅及び住宅地政策につきましては、これまで村営住宅の建設を実施してまいりましたが昨年度から比謝地区において県営住宅が導入され七十戸の住宅が完成、ひき続き三十戸の建設が予定されております。これら県営住宅や民間の共同住宅建設の動向を踏まえた上で今後の住宅行政を検討してまいりたいと思います。一方、古堅地区の区画整理事業に続きまして大木地区において区画整理事業を目的とした基本調査を実施してまいります。大木地区は軍用地から返還された採石跡地で地主から宅地整備が強く要望されていたところで、読谷飛行場跡地利用計画とも密接に関連し、読谷村の市街地形成上重要な処であり、本年度から土地区画整理事業の導入に向けての調査を実施してまいりたいと思います。
 交通安全、防犯対策につきましては、道路の屈曲部や見通しの悪い交差点への反射鏡の設置、児童生徒の交通安全対策としまして学校周辺通学路の防護柵の設置等を実施するとともに交通安全推進協議会を中心に村民ぐるみでの交通安全運動を推進してまいります。夜間通行の安全及び犯罪の未然防止に大きく貢献してきた防犯灯につきましては、これまで三年間に亘り一二〇余基を設置してまいりました。本年度も更に継続して設置し、明るい地域づくりをはかってまいります。衛生環境につきましては、家庭系ゴミの減量化と生活排水処理の適正化を促進し、衛生環境の保全に努めてまいります。
 消防行政につきましては、これまで消防機械器具や防火水槽、通信施設や人的消防力の内容充実に努めてまいりましたが、本年度も二基の防火水槽の設置と救急車の買換えを行い村民の生命と財産を守るための努力をしてまいります。
(5)地場産業及び商工観光の振興
 これまで村民の手で培われてきた伝統工芸や地域産品は、今や県内外へ広く知られるようになり地域を特徴づける要因ともなっております。これらの工芸品や地域産品をさらに付加価値を高め、地域経済の活性化に結びつけていくためには生産者はもちろん商業者の役割が重要になってまいります。また、地域の文化や産物を観光の中にも取り入れ最大限に活用していくこともこれからの読谷村の課題となります。そのためにもこれまでの諸施策をますます発展させ次のような事業を実施するとともに新しい分野の展開を推進してまいります。
①読谷山花織の振興
 十五世紀初め南方交易により伝わったと言われる読谷山花織は、関係者のたゆまぬ努力により生々発展し今日に至っております。これまでも後継者の育成や技術研修、伝統工芸センターや地域花織工房を建設してまいりました。本年度も後継者の育成や技術研修をはじめ生産性の向上をはかるための地域花織工房を波平地区に建設してまいります。また、多様な製品の開発のための研究助成をはかり新しい需要の拡大を促進してまいります。
②ヤチムンの振興と生活化運動
 本村の陶芸はヤチムンの里を核として、昨年度は金城次郎氏の人間国宝認定という沖縄県の歴史的

※写真「復帰先地事業(渡具知)」、「コミュニティー道路」、「児童公園」は原本参照

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