読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1986年10月発行 広報よみたん / 6頁

ハワイ村人会ふるさと訪問 一世二世三世ら80人

ハワイ村人会ふるさと訪問 一世二世三世ら80人
 ハワイ在住の読谷村人会一行八十人が去る十月九日来村しました。キャロル・カキモト村人会長を始め、二世、三世らで、今回のふるさと訪問には三年越しの計画で実現したとのことです。
 十月九日、午前十時半、一行は役場前に到着、村長以下職員、親戚、知人の盛大な歓迎を受けて始めてのふる里訪問となりました。
 この後、一行は村内を案内され午後四時からは歓迎のレセプションが福祉センターポールで開催されました。
 ハワイ村人会の皆さんが多勢でふる里を訪れるのは始めてのこととあって、村でも最高の歓迎レセプションを用意し、遠くハワイで頑張っておられる村人会の皆さんの活躍を喜び、ハワイ生まれの二世、三世らと交流を深めました。レセプションでは山内村長が「ハワイで読谷村出身の皆さんが活躍されていることに大きな誇りを感じるものです。皆様に負けないよう私達も頑張ります。
 終戦当時の最も苦しかった時代に、ハワイにいる皆様から大変な援助をいただいたおかげで今日の読谷の発展もあったと思います。移民の苦難を乗り越え、ハワイで頑張った皆様の努力に感激しています。どうぞこれからも益々活躍されて下さい。今日は楽しい心の交流をして下さい。」と歓迎のあいさつを述べました。この後舞台では、残波大獅子太鼓、古典音楽、空手、舞踊、渡慶次小の三味線演奏が披露され、又、村人会からもフラダンスの他、パーランクーなどが披露され宴を盛り上げました。
 村人会代表としてあいさつに立ったキャロル・カキモト氏は、「こんなすばらしいレセプションをありがとうございます。始めてお会いしますが、とてもいい”チョウデーグヮー(兄弟)”と感じます。これからも沖縄のことを勉強してハワイと沖縄、手をとりあっていきたいと思います。イッペーニヘーデービル(大変ありがとう。ととふる里訪問の喜びを表わしました。
 一世のハワイ移民からすでに半世紀以上、二世、三世の時代となっているハワイの村出身者は、日本語も片言でしか話せなくなっているそうですが、一世らの中には二世、三世の中から、ふる里読谷の事が薄れていくのがとても淋しく、もっと深い交流をもたなければいけないという声も聞かれ、今回の村人会の来村を機に交流を深める努力の必要が求められました。
 村人会の一行は十二日まで県内に滞在し、十三日帰路につきました。ハワイでの益々のご活躍を祈りたいと思います。

※写真「役場前で村民の大歓迎を受ける」、「村人会長キャロルさんと握手」は原本参照

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