年金よもやま話　年金は何歳からもらえるか
　年金は何歳からもらえるか。
　年金の受給開始年齢ですね。これは制度によって違っています。
　国民年金は六五歳。サラリーマンの厚生年金は男と女と違っていて、男性が六十歳、女性が五五歳です。共済年金は今は五六歳ですが、昭和七五年には六十歳になるようにだんだん上がっていきます。
　今回の年金改正では、厚生年金の女性も五五歳が徐々に引上げられて六十歳になりますし、共済年金の方でも六十歳への引上げのスピードを早めようという動きがありますので、サラリーマンは、官も民も、男性も女性も六十歳に統一されていきます。
　自営業の方は、今回の改正でも六五歳から老齢基礎年金をもらうことになります。これを六十歳に繰り上げてもらうことはできますが、この場合には額が下がってしまい、六五歳になっても元に戻りません。
　サラリーマンのほうも、今の六十歳を遅らせて六五歳にすべきかどうかという議論があります。
　諸外国でも、受給開始年齢は六五歳が主流だから、世界一の長寿国の日本でもいずれ、ということはあります。
　でも、この問題は、高齢者が六十歳を過ぎても働くのがあたりまえという世の中になるかどうかをじっくり見極めて対処しなければなりません。年金財政を楽にするため引き上げてしまえ、というのでは安易過ぎます。
　こういう考えから、今回の改正でも六十歳を引き上げるということは考えられていません。「もう少しようすを見よう。」ということですね。