読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1987年1月発行 広報よみたん / 2頁

新春を迎えて 読谷村長山内徳信

新春を迎えて
   読谷村長 山 内 徳 信

村民の皆様!
 あけましておめでとうございます。謹んで新春のご挨拶を申し上げます。

 村民の皆様方には新たな気持で新年を迎えられたことと思います。
 一九八七年(昭和六十二年)の年頭に当り、村民各位のご多幸と今後益々のご活躍、ご発展を心からお祈り申し上げます。
 さて、元旦の朝はご来光を拝むために、人それぞれ由緒ある所に行くのですが、私は何度か残波岬の嚴頭に立ったことがあります。東の空に現われるまばゆいばかりの太陽、伊江島、慶良間列島を眼下にひらけゆく東シナ海、北部の山並み、この大自然の中に立つ時、不思議と次からつぎへと夢が浮び希望がわいてくるのであります。
 荒波を乗り越えて走る沖の船の如く、今年も頑張らなければ、と自分自身に誓うのであります。
 光陰矢の如し、歳月人待たず、と言われるように、誠に年月の経つのは早いものであります。それだけに一年一年を大事に、有意義に過さねばと思うのであります。
 正月元旦は一年の節目であり、一年間の動きをかえりみて、それを土台に新年に向けて進むことが大切であります。その意味で昨年は村づくりが更に大きく前進した年でありました。
 そこで村内のいくつかの動きをみてみますと、▼懸案であった読谷飛行場内への国体会場の建設をはじめ、▼読谷飛行場転用基本計画策定への方向づけ、▼二十一世紀を拓くシンポジウム開催(人と海と太陽!ニライの海に新しい明日を求めて)、▼新しい理念に立つ二大リゾート開発の方向づけ、▼盛り上る第十二回読谷まつり開催、▼第二回残波まつり開催、▼残波大獅子の誕生、▼残波大獅子太鼓の活躍、▼波平花織工房の建設、▼大湾児童公園の建設、▼第六回アンデパンダン展の開催、▼第五回動く美術館の開催、▼北海道池田町との児童交流事業、その他これらの諸事業を進めるには、それこそ大勢の村民の村を愛する気持と、住みよいふるさとをつくろうという誠意と情熱、理解と協力によって初めて進め得るものであり衷心より敬意を表するものであります。
 更に、昨年は選挙に明け選挙に暮れた一年でありました。村民各位にはその都度大変なご協力ご支援を賜り誠にありがたく心から感謝を申し上げる次第であります。
 選挙は表面的には「人を選ぶ」行為であります。ところが選挙運動という一連の社会的、政治的動きは正に村づくり運動であり、夢と希望に満ちた大きな祭は、住民参加の民主政治の原点であります。
 読谷村はこれからも自治の精神に基づいて、住み良い村づくり、誇れる村づくりを目指して、村民みんなで知恵を出し力を合わせて邁進しようではありませんか。
読谷村民の皆様!
 読谷まつりに結集された燃え上る村民の情熱と実践力、その心意気で海邦国体を成功させましょう。
 敗戦の混乱の中から日本の平和国家建設の為に始められた国民体育大会の全国一巡最後の国体が、今年の沖縄(海邦)国体であります。読谷村は少年(高校生)男子のソフトボール会場となります。
 私達は、胸躍るスポーツの祭典であり、平和の祭典(平和と言うには問題が多すぎるのだが)として位置づけしたいのであります。
 この世紀の祭典を、選手等の受け入れから大会にかけて、各字、各団体、すなわち村民すべての方々のご協力の下に、村民総ぐるみの国体として成功させたいと思いますので、村民各位のご協力、ご支援をよろしくお願い申し上げます。
 最後に、一九八七年「卯年」の新春にあたり世界に平和が、読谷村民の上に幸せがおとずれますよう祈念申し上げ、新年のご挨拶といたします。

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