「貯蓄の日」の十月十七日、貯蓄運動の推進やその実践に大きく貢献したとして、座喜味区の松田敬子さんが大蔵大臣および日本銀行総裁賞に輝いた。
松田さんは昭和三八年座喜味貯蓄グループを結成以来、家計合理化、家計簿記帳の普及活動に努め、昭和四八年には県貯蓄推進委員会の発足と同時に村内外で貯菩生活普及地区を誕生させた。離島での懇談会、昼夜を問わずの講習会出席と貯蓄運動の指導者として中核的役割を果しており、昭和五十年に次ぐ二度目の受賞となった。
「最初の受賞の頃は、高額貯蓄の為の運動だとの誤解もあり、理解されるまでに時間がかかった」と苦笑い。「しっかりした生活設計には貯蓄、家計簿記帳が大切」と語気を強めた。「この度の受賞は私にとって感慨深いものがあり素直に喜びを表現したい。」と語る表情に充実感がただよう。
松田さんは農村婦人の実践リーダーとしての顕著な功績により、昭和五八年には農林水産大臣より感謝状も受けている。現在県婦人連合会理事(生活部長)、県婦人少年室協助員会会長、家庭裁判所調停委員等々の役職に就き、これら総合的見地より女性の地位向上の為果す役割は大きい。これまで受けた賞の数々枚挙にいとまがなく、功績の跡を物語る。
今松田さんは仕事のかたわら字誌づくりに余念がない。相変わらず忙がしい人である。