読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1990年4月発行 広報よみたん / 4頁

二、村政に対する基本姿勢

に声高らかに「平和宣言」をするものであります。
 一、われわれは、反核、反戦を貫き、平和を守り人類の存続と文化創造のために奮闘する。
 一、われわれは、我々と我々の子孫の幸せと繁栄をめざし、平和な社会を築くために奮闘する。
 一、われわれは、読谷村民の住みよい生活環境の確保をめざし、基地公害を拒否するために奮闘する。
 一、われわれは、読谷飛行場内の米軍落下傘演習場の早期撤去を求め、転用計画実現のために村民と力を合わせて奮闘する。
以上のことを村民に訴え、併せて村民とともに、その実現のために、奮闘することを決意するものであります。
 沖縄振興開発特別措置法を基に策定された第二次沖縄振興開発計画も残り少なくなりましたが、今年もその制度活用によって生活環
境の整備、生産基盤の整備、学校教育施設の整備等、社会資本の整備拡充のため一層の努力をしてまいります。
 そこで、今年度事業の中で新規又は、特色あるものをあげますと、第一は、都市計画街路水釜~大木線が開通することであります。これは、地域住民が待ち望んでおりましたもので、嘉手納町と読谷村を結ぶ橋がいよいよ完成するということであります。
 第二は、公共下水道事業がスタートする年となります。読谷村は海岸線が十五キロメートルあり、海浜に近い楚辺地域から実施設計
をしてまいります。
 第三は、花卉専用集出荷場の建設を行ってまいります。沖縄の亜熱帯の地域特性を生かした花卉園芸が盛んになってまいりましたの
で、専用の集出荷場を建設し花卉園芸農家の皆様に応えていきたいと思います。
 第四は、比謝川沿岸の整備に向けた具体的な取り組みをスタートさせる年になります。自然景観と自然の生態系を大事にしつつ整備
の方向づけをしてまいります。
 第五は、村民が待ち望んでおりました、美術館がオープンされ、地域文化の一層の発展のために活用される年になります。
 第六は、ノーベル平和賞を夢みる村民基金を活用した事業がいよいよスタートする年であります。
 第七は、読谷村地域福祉振興基金条例を制定することであります。世の中はいよいよ高齢化社会へと進んでおり、地域における福祉活動を推進するための基金の設置であります。
 第八は、中部広域市町村圏事務組合におけるふるさと市町村圏基金を活用した具体的な事業がスタートする年になります。中部広域
市町村圏事務組合は、山形県の最上広域圏事務組合と姉妹締結をしており、今後は最上広域圏の皆様との人的交流等が具体的に展開さ
れることになります。
 尚、消費税問題の取扱については、依然として国民的最終コンセンサスには至っていないと思います。それが、参議院と衆議院のね
じれ現象となっているのであります。したがいまして、自治体としての読谷村は、リクルート問題への国民的怒り、消費税の一方的押
し付けに対する国民的怒りを共有する立場であり、消費税問題には、今年も昨年と同じく慎重な態度をとっていきたいと思います。

二、村政に対する基本姿勢

 私の村政に対する基本姿勢は日本国憲法の精神を村民生活に根づかせ、これを生かしていく「平和憲法の生活化」であります。
 沖縄県民の歩んできた歴史的教訓及び現在の国内外の情勢に思いをいたしたとき、読谷村という一つの地方自治体とはいえ、よって
立つところは憲法の理念であります「平和主義」、「主権在民主義」、「基本的人権の尊重」、「地方自治の本旨」という原則を踏まえて、村民福祉の安定向上に努めることで
あります。
 地方自治の本旨に基づいて確立されたわが国の地方自治制度、いわゆる住民自治、団体自治に立脚した「自治と分権」を内容とする
「地方の時代」をめざし、二一世紀における生活者の視点と歴史の批判に耐え得る遇しさとやさしさのある文化村づくり、いわゆる平
和で明るい豊かな村政を主体的、創造的に進めていく「地域主義の実践」であります。
 それは
 一、平和と民主主義、人間尊重の村政をめざす。
 一、地域産業、経済の安定向上をはかり、活力ある地域づくりをめざす。
 一、村民福祉の増進をめざす。
 一、民主的な学校教育、社会教育の充実及び文化の継承発展をめざす。
 一、明るく住みよい健康な村づくりをめざす。
 一、八自治と分権と確立をめざす。以上の六項目を基調として村政を進めてまいります。

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