「人間性豊かな環境・文化村」づくりをめざし、平成二年度の村予算は先の第一九七回読谷村議会定例会において可決されました。
村の予算は、行政全般をあずかる一般会計の他に四つの特別会計で運用され、それぞれの予算は一般会計で六十一億四千八百二十五万四千円、診療所特別会計一億四千四百七十四万三千円、国民健康保険特別会計十六億八百三十七万八千円、老人保健特別会計十億五千五百五十五万一千円、水道事業会計六億三千五十七万八千円になり、総額で九十五億八千七百五十万四千円となっております。
平成二年度は、前年度における国の大巾な税制改革及び制度の見直し等に伴い、地方交付税をはじめ村税の大巾な伸びが期待できず、厳しい財政状況にあり、編成作業にあたっては、収支のバランスをはかりつつ、経常経費の徹底した節減合理化に努め、財源の重点的かつ、効率的な配分をはかり、限られた財源で最大の効果を上げることを基本に、事務事業の優先度、緊急度、かつ投資的効果の強い補助事業を中心に事業の選択を行い本村の特性を生かした村づくり、地域環境の整備、農村基盤の整備、教育環境の整備等の重点施策を積極的に推進する予算編成をしてまいりました。
今年度の一般会計予算の総額は六十一億四千八百二十五万四千円でこれは対前年度五十四億四千百四十二万三千円に対し、七億六百八十三万一千円で十三%の伸びになっています。
歳入は自主財源と依存財源とに大別されますが、
☆自主財源とは、私たちが直接納めている村税や財産収入等のように村独自で確保できる財源のことをいい
☆依存財源とは、地方交付税や国庫支出金、県支出金などのようにその収入において、国又は県等からの支出で運用していく財源のこ
とをいいます。
そこで、自主財源及び依存財源を内訳けてみると、自主財源二十一億一千三百五十七万円(三四・四%)対前年度二億二千四百二十七万円で一一・九%の伸びに対し、依存財源は四十億三千四百六十八万四千円(六五・六%)対前年度四億八千二百五十六万一千円で=二・六%の伸びとなり、これは投資的な国庫補助事業が大巾に伸びたことによります。
自主財源の主となる村税は十一億三千七百五十八万円対前年度四千七百五十五万八千円で四・四%の伸び。続いて財産収入の三億七千七百七十八万一千円で六・八%の伸び率に対し、依存財源の中では特に国庫支出金十三億四千七百九十八万九千円と五三・三%、県支出金二億九千五百九十五万四千円、三五・七%とそれぞれ大巾に伸びています。これは普通建設事業費の増加によるものです。
今年度は新規事業として高志保~長浜線整備事業、座喜味児童公園整備事業、公共下水道整備事業等の実施計画が予定され、土木費国庫補助金が二一・二%と伸び、小学校二校の校舎建築・増改築工事及び防音工事併行工事等への教育費国庫補助金が対前年度四七一・八%と驚異的な伸びを示しています。また農林水産事業補助金も八一・二%と伸び、これは農産物集出荷施設整備事業にともなう大巾な伸びによるものです。一方地方交付税の十八億一千八百万円は、対前年度五%の減になっておりますが、平成元年度においては、当初予算の中に「ふるさと創生事業」「財源対策債償還金」等が含まれて計上されていましたので、これを差し引きますと、実質五・四%の増になっています。