読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1990年5月発行 広報よみたん / 7頁

保健婦だより ねたきりの原因骨粗鬆症を予防しよう 大城真悠美 

 いくら長生きをしても寝たきりにはなりたくないと、誰もが考えることだと思います。寝たきりのきっかけになる病気の第一位は脳卒中ですが意外に多いのが骨粗鬆症による骨折で全体の約二〇%にも達しています。村内にも例にもれず骨折によって寝たきりになったケースがあります。
 Aさん(79才、女性)は、三年前買物をするため外出した際道で転んでしまい左足を骨折してしまいました。それから歩くことが困難になり現在はほとんど寝たきりで過す状態になって日常生活は娘さんの介護が必要です。Aさんは本来カルシウムを多く含む食品(乳製品や海草等)は好きでないためにほとんど口にせず、ゲートボール等適切な運動にも消極的で一日をほとんど家の中で過す生活だったようです。まさしくこれは「骨粗鬆症」による骨折だといえます。
 「骨粗鬆症」一耳慣れない病名ですが、骨が軽石のようにスカスカになってちょっと手をついて転んだだけでも簡単に骨が折れてしまう怖い病気です。年をとると背中や腰が痛むなど多かれ少なかれ出てくるものですが寝たきりにならないためにもこの病気の予防に努めていきたいものです。特に女性は男性の四倍もの発生率で、50才代から急激に増えていることからも骨粗鬆症は全ての女性にとって大敵といえます。骨折してから後悔するのでは遅すぎます。その気になれば予防できますので①カルシウムを十分とること。②適切な運動をすること。この二つを30才代から意識し、そうした生活習慣を身につけたいものですね。カルシウムは一日一〇〇〇㎎が目標で牛乳は一日二本(少なくとも一本)は飲みたいもので、乳製品、小魚、豆、大豆製品、緑黄色野菜、海草をもっと摂ってほしいです。ほどほどの負担を骨にかけると骨がしっかりして硬くなるといわれています。ゲートボールを楽しんでいる人の手首の骨は、少しずつカルシウムが増えているとのこと。自分流でいいですので軽い運動を毎日行い、できれば万歩計をつけて一日一万歩を目標に歩くことも心がけたいものです。尚、今年の乳がん検診会場(農村婦人の家)において「骨粗鬆症を予防しょう」というテーマで、カルシウムを多く含んだ食品の展示をし保健婦が説明を行っています。
 「骨粗鬆症とはどんな病気か。」等のパネル展示もありますので、ぜひ足を止め決して他人事ではない自分の問題として考える機会にして下さい。
 人生八十年の今日。お互い寝たきりにならず、すこやかに老いたいものですね。

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