読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1990年8月発行 広報よみたん / 2頁

村長就任のご挨拶 読谷村長山内徳信 四期十六年間をふりかえって 五期目に向けて 村民と共に平和創造を

 残暑厳しい毎日でありますが、村民の皆様方にはお元気でお過ごしのこととお喜び申し上げます。
 さて、広報よみたんを通しまして五期目の村長就任のご挨拶を申し上げます。

四期十六年間をふりかえって
 先ず、読谷村民各位に心から感謝を申し上げます。読谷村政四期十六年間、村政を担当させていただき誠にありがとうございました。
 復帰後の世変り、激動の時期に浅学非才の身でありますが、村政の重責を担って歩むことが出来ましたのは、村民各位の深いご理解とご指導、ご協力の賜であり、心から敬意を表する次第であります。
 多忙につぐ多忙な毎日で、苦しいことも難しいことも一杯ありましたが、しかし、村民と共に汗を流し、共に築いてきたムラづくりの運動であり、前に立ちはだかるものとの闘いの十六年間でありました。
 私は村政の基本姿勢に、憲法の理念(平和主義、主権在民、基本的人権の尊重、地方自治の本旨)と教育基本法の精神をかかげ「人間性豊かな環境・文化村」づくりを目標に二十一世紀の歴史の批判に耐え得る村づくり一を信念にして村民と共に歩んできた十六年間でありました。後をかえりみるひまもなく、マラソンの如くひたすら走り通した十六年間でありました。
 そして、この時期は読谷村の二十一世紀に向けての「人間性豊かな環境・文化村」づくりが、より具体的に進められた胎動・実践・活性の創造期とも言うべき時期であり、一定の成果をおさめてまいりました。
 それは、役場にあっては全職員の血のにじむような誠心誠意の努力の成果であり、議会をはじめ村内各団体、村民各位の心からなるご協力、ご支援の賜であり厚く感謝申し上げる次第であります。
 このたび五期目は、六月二十六日無投票当選、七月五日当選証書付与式、七月二十三日五期目の就任式が行われました。
 微力ではありますが、村民の期待と負託に応える為、全力を尽して参りたいと思います。

五期目に向けて
 五期目に向けての村政の基本姿勢は、過去四期間と同じく、平和憲法の精神と教育基本法の主旨を大事にして村政を展開することであります。
 現佐、人類は核の存在によって核戦争の脅威にさらされている状況の中にあって、「平和への道」を打ち立てようとする営みは大切なことであります。即ち、平和に勝る福祉はないからであります。
 更に憲法にうたわれている地方自治の本旨をふまえ、地方分権の精神に立脚し、村民主体、村民優先の村政を推し進めることであります。
 読谷村は、村の真中に米軍のパラシュート降下演習場があって、基地の村としてのイメージが強いのでありますが、演習場を撤去させ、戦後処理として読谷飛行場用地を返還させ、二十一世紀に向けての村づくりの拠点形成、即ち、役場を移し、そこに政治、行政、教育、文化、福祉、スポーツ等を含めた村民センター地区を創り上げていく歴史的な仕事を進めると共に、読谷飛行場用地が戦争の為に土地を接収された戦前の地主に返され、そこに”黄金の花咲く村づくり”が実現できますよう村民と共に全力を尽して参りたいと思います。

村民と共に平和創造を
 最後に、読谷村の村づくり運動としての村政を要約して申し上げますと、それは、村民と共に平和を創造することであります。平和の思想を基軸にすえ、更に一、村民の健康を大事にする。一、村民の福祉を大事にする。一、村民の教育を大事にする。一、村民の暮らし(生活)を大事にする。これらの村民運動を長期的に、しかも地域特性を活して進めることが、読谷村の文化運動であり、「人間性豊かな環境・文化村」づくりに迫る道であります。
 五期目に向けて村民と共に、理想と夢をかかげ、その実現の為に情熱を燃やし前進して参りたいと思います。よろしくご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げご挨拶といたします。

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