読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1991年2月発行 広報よみたん / 6頁

【見出し】新垣隆さんに安谷屋正量賞 読谷山花織の発展に貢献 【写真:1】

 読谷山花織事業協同組合の新垣隆専務理事が十二月十三日、第十回安谷屋正量賞を受賞した。
 読谷山花織愛好会当時の書記として、読谷山花織の再興に情熱を燃やし、又、今日の読谷山花織事業協同組合の設立に尽力した上、読谷山花織の染色体制を確立、産地化に努め、組織の運営や後継者育成に貢献した-というもの。
 新垣さんは、読谷高校時代には「化学クラブ」で色素の研究に取り組み、学生コンクールで賞を受賞している。花織復興に取り組んでいた村職員の知花博さんにその才能をかわれて、大学卒業後の昭和四六年、花織の世界に入った。
 新垣さんは「今日あるのは、組合はじめ知花博さんのおかげ。大変感謝している」と話していた。 新垣さんの組合における活躍の原動力は、化学的予備知識に裏づけされているといえる。染色体制を確立し、独自の染色見本帳の作成や、手間のかかる糸繰り作業を手がけ、織手の作業を軽くしている。又、絹糸の採用や、糸の色の種類を増やすことにより、より付加価値の高い製品を開発し、市場を拡大した。今では製品のほとんどを県外出荷で占めるようになり、むしろ需要に追いつかない状況にあり、染色から製機に至るまで、卓越した技術による指導の下、後継者育成に力を注ぎ、供給体制の安定をめざしている。
 島袋安子理事長は「新垣さんの優れた染色技術のおかげで、生産者は大助かり。組合発展の為にはなくてはならない人です」と高く評価していた。
 今、新垣さんは、特産品の紅イモに含まれる色素を使った、染色の研究に意欲を燃やしている。 読谷山花織と読谷紅イモ。この二つの特産品の組み合わせの中から果して何が?
 迄う ご期待!

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