読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1991年5月発行 広報よみたん / 6頁

【見出し】写真で見る1990年村政の動き 橋名決定 【写真:完成間近『比謝川大橋』1991年5月下旬の開通式へ向け仕上げ急ピッチ!:展望台も完成した残波岬北崖:芝生とかやぶき屋根が調和する座喜味城北側の公園:改修工事でリフレッシュした比謝矼公民館】 景勝地残波にゴルフ場建設進む 【写真:工事が進む残波ゴルフクラブ】 すばらしい校舎が完成(読小) 【写真:ゆとりの空間をもったすばらしい校舎が完成(読谷小学校)】 村内道路の舗装率は県内でもトップクラス 待望の農産物集出荷施設完成 【写真:東シナ海に向って建つ農産物集出荷施設(渡慶次)】 拡大するヤチムンの里若い陶工たちが新たに工房と登り窯づくり 【写真:夏ごろの完成をめざし、自ら屋根の支柱の組み立てを行う】 【写真:渡慶次、儀間農村基盤総合整備事業で年次的に整備される道路:渡慶次~儀間線は排水溝の拡大とともに改良工事が完了した:がじゅまるの老木を残しロータリにした高志保6号線:歩行者の安全を確保をするため歩道が完成した大湾~古堅線:歩道付きできれいになった古堅~渡具知線】 

 比謝川大橋の完成や残波岬、座喜味城跡公園、読小校舎、農産物の集出荷貯蔵施設、比謝矼公民館の改修、村道整備など、昨年度の主だった事業と村民自ら設立した㈱残波ゴルフクラブなど村内の動きを写真で特集してみました。

橋名決定
 去る三月十六日、嘉手納町・読谷村橋名選考委員会の中で二百点余の応募作品の中から「比謝川大橋」(字比謝五三番地石嶺伝夫作)に決定された。
 石嶺氏によれば(一)、架橋構造の近代的壮大さとその所在地を明確にし、利用者の道しるべとする。
(二)、戦前の沖縄八景の一つ、風光明媚な比謝川の景観を連想させる。(三)、有名な女流歌人、古屋思鶴を泣かせた比謝橋を連想させる。(四)、現在の比謝橋の交通渋滞を緩和し、全ての人々から喜こばれ、読谷、嘉手納の活性化につながるかりゆしの橋である。と橋名発案の主旨が説明されている。
 とりわけ、吉屋思鶴が身上を嘆き詠んだ「恨む比謝橋や情ない人の我身渡さと思て、架きておきゆら」を参考に石嶺氏は「かなし大橋や情ある人の我身渡さと思て架きておきゆら」と詠み「嘆きの橋」から「喜びの橋」(徳里政勝氏)への期待をうたっている。
 読谷に新しい名所が誕生するのも、もう間近だ。

景勝地残波にゴルフ場建設進む。
 地域の地主が主体となり設立された(株)残波ゴルフクラブ(山内義次社長)では、約十九万㎡に十八ホール(パー58)の造成工事が今年九月頃の完成をめざし急ピッチに進行中。
 現在はパー4(4ホール)とパー3(14ホール)の造成がめだつがナイター用のコン柱も既に打ち込まれている。また、延べ面積約四百坪のクラブハウスももうじき着工する。完成するとレストラン、喫茶室、売店、待合所、畳間、シャワー室等が完備される。
 山内義次社長は、地元の皆さんが出資してつくったゴルフクラブだし、村民の協力も得て大きく発展、成長させたいと抱負を語る。

※写真。

すばらしい校舎が完成(読小)
 今回完成した校舎には一、二年生と五、六年生が入っている。通常の学習机を並べる場所のほかいろんな活動ができるワークスペースもあり大変好評。大きな希望を持って21世紀へはばたいてほしい。

村内道路の舗装率は県内でもトップクラス
 道路は快適な生活を営む上で欠くことのできないもの、昨年は比謝川大橋の完成で開通する水釜~大木線のほか長浜後原~座喜味城線、古堅~渡具知線、高志保~宇座線、大湾~古堅線、高志保6号線、比謝2号線、古堅2号線の改良舗装工事及び交通安全対策事業として高志保~長浜線の歩道工事などを実施してきました。また、集落内道路についてもコミュニティー道路として舗装するなど計画的な整備が進められています。
 今後は、道路の縁化についても計画に盛り込んでいきたいと考えています。

待望の農産物集出荷施設完成
 村内の花き生産額は農業粗生産額の15%を占める。生産農家にとって集出荷場の整備は共同販売体制確立に向けて明るい展望となる。

拡大するヤチムンの里若い陶工たちが新たに工房と登り窯づくり
 毒ガス事件や民家の屋根を破片でぶち抜く等多くの被害を出した米軍の不発弾処理場撤去の闘いの後、文化村づくりの先導役となったヤチムンの里。一九八○年七月の初窯以来十年が経過。この窯場で技術の修練に励んできた松田米司、松田共司、宮城正亨、與那原正守の四氏が独立する。窯場づくりも第二段階に入った
 工房は骨格部分を鉄筋コンクリート造で屋根支柱を電柱材で組み、伝統の赤がわらをのせる。四人で共同する登り窯も現在ある九連房と同規模のものとなる。周辺の松林の緑と赤がわらがマッチしたみごとな景観を呈することになろう。
 流した汗がむくわれるよう、温かく見守ってあげたい。

※写真。

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