「ヤチムンの里」「花織の里」は読谷村を形容する言葉として定着してきた。今年からもう一つ「紅いもの里」をめざして本格的な取り組みが始められます。
ここ数年来、商工会の地域活性化事業の中でクローズアップされた紅いも。和洋菓子のポルシエでは紅いも菓子が生産ラインに乗り、今年の物産展では紅いもシャーベットが新たな取り組みとして注目を集めた。
昨年、農協でも琉球いも生産部会ができ、関係者との連携で紅いもの生産体制の確立をはかることになった。そこで登場したのがメリクロン苗(成長点培養による無菌苗)の導入である。紅いもの加工にとって大きな課題となっているのはイモゾウ虫の存在であった。いわゆる二ージャーイモである。村では、採苗圃を設置し、イモゾウ虫の発生を抑えるメリクロン苗を生産農家に供給し、本格的に紅いも生産を拡大する計画でである。
読谷村を代表する特用作物(収穫後、加工してから利用する作物)として紅いもが地域の他の産業への波及効果を生んできた。
「汝の立つ処を深く堀れ、そこに泉あり」。村民の力で堀りあてたこの泉を活用し、紅いもの里づくりを展開しよう。