読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1991年5月発行 広報よみたん / 10頁

ねんきん相談室№6

(問)農協共済年金、郵便年金、その他生命保険会社の養老保険に入っていますので、国民年金  はいりません。

(答)1,このような私的年金は契約するときに、例えば65歳から毎月3万円もらえるように契約します と 、65歳までにかなりの年月がたっており、その間に物価が値上りし、お金の価値が大幅に下 がっているのに、やはり契約どおり月3万円しかもらえません。これでは生活できなくなります。と ころが国民年金は、物価が上ればそれに応じて年金額も上るようになっております。たとえば今 は月5万円の年金でも10年後、物価が今の2倍になれば年金額も2倍1O万円になります。したが って物価が上っても心配する必要はありません。
  2,国民年金の保険料は、私的年金の保険料に比べて割安だということです。私的年金の場合 、加入者が納めた保険料の中から事務費や会社の利益を出さなければなりませんが、国民年  金の場合は利益を出す必要はありませんし、事務費は国の経費でみます。
  3,以上のように国民年金は私的年金よりすぐれており有利です。しかし、なによりも異なるとこ  ろは日本国民である限り20歳から59歳の人であればすべて国民年金に加入する義務があり、  個人の自由選択ではありません。事実、厚生年金の加入者、公務員、それらの者の妻などもす べて国民年金に加入し、保険料は給料から天引きされています。民間企業や公務員だけが強  制的に加入させられ、農漁業従事者や自営業者は任意ということでは、国民の平等・公平に反 しますので、その点はよくご理解ください。
  4,なお、私的年金が不要というわけではありません。国民年金の年金額では老後の生活に不  足だとお考えでしたら、私的年的に加入してその不足分を補い、より豊かな生活の準備をすすめ ることも必要なことです。

(問)どうして毎年、国民年金保険料は上るのですか。

(答)年金は、貯金や生命保険と異なり、はじめに決めた額を支給するのではありません。年月が  経つにつれて物価も上り生活費もそれだけ余分にかかると思います。そういういことを考えて、  年金はその時々の物価や生活水準に合せて生活ができるように年々上げています。そうします と、その年金の支払の基になっている保険料も、それに見合って引き上げる訳ではありません。 そこには、自ら限度があります 。即ち、皆さんの収入を考えて、他の社会保険料や税金等と併 せた負担の限度を考慮して決めることになります。

(問)沖縄の場合、所得が低いから、保険料額についても何か特別な措置はとれないのでしょうか。

(答)国民年金は、全国一律でつくられた仕組であり、地域差に応じて対応できる仕組とはなってい ませんので、沖縄だけの特別な保険料ということは考えられません。
  そのかわり、経済的に苦しい場合には、保険料の免除という制度がありますから、役場の窓口 で相談して下さい。

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