日本最北端の地・北海道に、最南端の島・沖縄(読谷村)から名誉ある教授が誕生した。
その人は、本村渡慶次区出身の安田慶秀氏であります。
国内初の国立大・初代教授に就任されたことは、読谷村民の模範であると同時に、村民の誇りであります。私達は、安田教授に大きな賛辞と喝采を送りたい。
近年における成人病の増加、食生活の変化など、社会環境の移り変わりと共に起こる医療動向の変化を先取りしたともいえる診療科が札幌市の北大付属病院(国立)に誕生しました。
国内の国立大付属病院では初めて新設された「循環器外科」がそれである。
同病院では、これまでに六千例にも及ぶ”循環器疾患”に対する手術が行なわれてきたが、最近では手術の為に入院予約の患者が、三ヵ月も待たされる状況にあり、こうした診療を更に進展させるとともに、患者へのサービス面の向上を図り、地域医療発展への足がかりにしようとの目的から、その道の権威・北大付属病院に「循環器外科」が設置されたものです。
その教授選考の結果、注目の初代教授に、医学界においてバイタリティ溢れる心臓・血管外科のホープとして努に知られた安田慶秀氏(49)が最適任者として抜擢され、教授のポストに就任したのである。
安田教授は、読谷高校から、北大医学部へ。卒業後も北大に残り医療活動に従事、その専門的施術は、守備範囲も広く、特に胸部大動脈瘤の手術は「第一人者で師である田辺教授と匹敵するほどの実力」という同療の評もある。
今回の教授就任で同病院救急部長も兼務することとなり、極めて重要な役割を担うことになる。 教授は「独立した外科になったことで、より積極的な専門医療の実現を考え、なかでも専門的な技術を必要とする大血管疾患、解離性大動脈瘤や、その破裂など、緊急手術が必要なもの、救急性がより必要な疾患に対して、積極的に取り組んでいきたい」と意欲を燃やしている。
また、医療の基本姿勢としては「常に患者の立場で考える医療」を心掛け「何より、患者の立場にたてる医師を養成したい」とも。”循環器外科”は、国内で初めての診療科だけに、周囲からの期待は大きく、人工血管や人工心臓の開発、研究、臨床応用、心・肺移植など新たな手術法の開発など、全国から注目されている。
ちなみに、国立札幌南病院に勤務する美津子夫人も著名な内科区で、夫婦間には一男二女の五人家族である。
安田教授のプロフィール
・一九六〇年
(読谷高等学校第10期卒)
・一九七九年
(北大付属病院・手術部助手)
・一九八四年
(同病院・第2外科講師)
・一九八六年
(同病院・救急部助教授)
・一九九〇年
(国立大棚の循環器外科教授に就任)
・専門外科
*四肢血管動脈閉塞
*移植免疫
*人工臓器
*大動脈瘤
*補助循環
*補助心臓
・論文は蹴編にのぼり、著書も多数。