読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1991年6月発行 広報よみたん / 3頁

【見出し】沖縄の海に魅せられて 土と水のエチュード 【写真:詩の朗読】

 「母の日」の文化講演は、女性こそが毎日”水”をとり扱っている。ことから、”読谷の自然・環境について考える”をテーマに、山内村長と、そして「小規模下水道」の推進者・木村弘子代表をゲストとして招き「土と水のエチュード」と題して、環境問題の講演が開催された。
 講演の中で、山内村長は「読谷の海を守るために手作り下水道の実施を計画している」ことを表明。
 また。木村氏「は女性として、水問題にどのように関わりをもち、関心をもっていられるか」と指滴。使った水の汚れの自然の持つ浄化能力を、専門的な立場から説明。
聴衆に感銘を与えました。
 講演者で女優の日色ともゑさんは、劇団民芸の舞台のほか、映画や朗読の分野でも幅ひろく活動する一方で、海というすばらしい世界に魅せられて、海にもぐることを趣味としている。それだけに水がきれいでなくてはと痛感し、”海には気をつけておじゃまする”という気持ちでもぐっているという。
 そのへんから、水の問題に関心をもっている女優である。
 講演で日色さんは自然とのふれあいを求めて、海にもぐっているが、「人間の罪による環境汚染がすすみ、自然が破壊され、生活排水が海・川に流れこみ、かなり汚れてきている」と警告。「人間の侵した罪が、自ら被害者であると同時に加害者でもある」と強調し、沖縄の海を散歩しての感動、感想を率直に述べられた。
 日色さんは三年前に沖縄の海(本島、宮古、石垣)をもぐり、また観光地バリ島の海にももぐってきたという。が、「沖縄の海が一番きれい」という。
 しかし、日色さんは鋭く指滴している。「以前の沖縄の海と、現在の海とでは、かすかではあるが違ってきている。」と………
 日色さんは、海に潜る時、小さなことではあるけれども常に心掛けていることが一つあるという。それは、「海に入る時には、必ず化粧を落としてから潜る」と。
 自分のチョッとした心掛けで、みんなの海を汚さず、みんなの小さな気心が大きな力となり、海はきれいなものになると、注意を呼びかけた。
 また、沖縄の人々の心がきれいで、やさしいから沖縄の海もきれいなのでしょう。と会場に集まったお母さんたちを称え、その後、「土と水のエチュード」の詩の朗読で聴衆を魅了し、講演を締めくくった。
 この日の文化講演会は、母の日のビッグなプレゼントになったことでしょう。

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