すべての国民が生活にゆとりをもち、充実した自由な時間とうるおいのある生活をおくることができるようにすることは、人間性豊かな社会の建設にとってきわめて重要であり、すべての国民が週に二日は仕事の手を休め、ときどき長い休みを楽しみ、日に団らんのある暮らしがおくれるよう、労働時間の短縮、生活環境の整備など条件整備に全力を尽くします。と、平成二年三月三十日、読谷村議会は、県内でも最初に「ゆとり宣言」を行ないました。
これは、わが国の労働時間の現状が欧米諸国と比較して年間で二百時間から五百時間も長く、そのことが多くの勤労国民の「家庭の幸せ」づくりの障害となり、豊かさが実感できない大きな要因となり、しかも、沖縄県は全国平均に比べて一一三時間も長く、全国一長い労働時間となっていることから宣言されたもの。
ユクティ
アシバナ
クヌウチナー
「過労死」という言葉が国際語にまでなってしまった日本人の働き過ぎとさよならし、仕事と家庭にゆとりを取り戻しましょう。と、「ゆとりしてますか、YOUの遊」をキャッチフレーズに連合沖縄のゆとりキャラバン隊による『列島時短キャンペーン』の出発式(採火式)が七月十三日午前、残波岬で古式にのっとり行なわれました。
主催者を代表して、神山操連合沖縄会長は「日本、沖縄の労働時間が一番長いことは世界の汚点であり、時短・ゆとり・豊かさを求め、全国に旅立つ出発点を読谷村の残波岬に選んだのは、古典の歌詞にもある”残波岬”と、読谷村議会が一番最初に”ゆとり宣言”を行なった理由からである。ゆとりを求め全国キャンペーンを成功させましょう」とあいさつ。
また、山内徳信村長は「人間、ゆとりをもつことが大切。お互いの意識の改革をなし、遊・ゆとりの心で充実した毎日を築いて行きましょう。ゆとりキャラバン隊が読谷の地からの出発式を計画されたことを歓迎します」と激励しました。
採火式は、琉装した女性三人が進貢船内で火を起こし、着火した火は読谷村長に引き継がれ、採火台へと移された。その後、火はトーチに点火され、点火された火は神山会長からキャラバン隊へと手渡され、ゆとりキャンペーンの出発式を終えて、ゆとり号を先頭にサバニ車、キャラバン・バイク隊三十台が残波岬を後にしました。