読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1991年11月発行 広報よみたん / 10頁

【見出し】あやかーいびら-敬老の日-  米寿(トーカチ)者人数  【写真:与儀カマさん(波平64):町田ウシさん(古堅61-1):大湾岩三さん(渡具知159):知花清さん(波平140):金城ウシさん(大湾554)】

 今年の「敬老の日」(九月十五日)は旧暦の八月八日で米寿の祝いと重なり、長寿を迎えられた世帯ではトーカチ祝いで賑わい、また、村内十一ヵ所の字では人生の先達者であるお年寄りの功績を称える敬老会などが盛大に催され区民の祝福を受けました。
 私たちも心から「おめでとう」の言葉を送りましょう。
 この「敬老の日」を前にして厚生省は恒例の全国長寿番付を発表。それによると人口十万人当たりの百歳以上のお年寄りが最も多いのはわが沖縄県で、復帰後連続して”長寿日本一”に輝き、また、県生活福祉部の発表によると県内百歳以上の長寿者は二二三人(男三六人、女一八七人)にのぼっている。
 本村の百歳以上の長寿者は五人で、次の方々です。
 一〇〇歳以上の長寿者氏名
※表。

 村(厚生課)では、「敬老の日」にちなんで、百歳以上の長寿者をはじめ、米寿を迎えられたお年寄り宅(四十五世帯)を訪問して祝い金と記念品を贈呈。百歳以上の世帯訪問には県(中部福祉事務所)の山内盛幸次長も同行して、新百歳の与儀カマさん(波平区)に対しては内閣総理大臣賞と県知事賞および祝い金と記念品を、百歳以上の長寿者には、祝詞と祝い金がそれぞれ伝達されました。
 残念ながら新百歳をめでたく迎えられました与儀カマさん(波平区)をはじめ、町田ウシさん(古堅区)金城ウシさん(大湾区)の御三方は、ここ数日間体調を崩されたこともあって、直接に面会することは出来ませんでしたが、与那覇守丈厚生課長は、家族の方にお祝いを述べると同時に「くれぐれもお身体には用心をなされますように」との気づかいの言葉をかけていました。また、渡具知区の大湾岩三さんと波平区の知花清さんは共に元気で、岩三翁は自分の若かりし頃の話をなされ、ワンパク少年時代の山学校のこと、初恋(十歳)のこと、八五歳まで闘牛に明け暮れた青春の思い出でのことなどを物腰もやわらかく懐かしそうに語られ、傍らの妹に「わんねー100やなと一るやIー」と問い、妹が「てい一ちえ一(一歳)あまと一いびん」と返答すると「あっさびょ一あんすぐとるよ一とぅさやー」との会話には、みんなが大爆笑。
そして、「足が自由であれば今にでも畑仕事に、また、闘牛を見に出掛け、彼女とのデートもしたい」と、気持ちは万年青年で、達者な岩三おじいさんの人柄が偲ばれました。
 清おばあさんは、区の敬老会から帰宅し、着替えしたばかりとあって遠慮ぎみのなかにも丁重にお部屋に案内。県と村からの祝い金と記念品の贈呈が行なわれると「こんなにまでして頂きとても感謝します。」と応えていらっしゃいました。また、写真撮影をお願いしたところ、髪のセットとお召物をいたく気に掛けられるなど、清おばあさんの清楚で大変おしゃれな乙女心に、ほのぼのとしたものが感じられました。
 いついつ迄も元気で過ごされてほしい。
※表。米寿(トーカチ)者人数。

※写真。与儀カマさん
 今年から新100歳の仲間入りをなさった、おおらかで明るく物事に対してこだわらない性格のカマさん。若者まかせで食物の好き嫌いがなく、特に長生きの心得もないという。テレビは時代劇を見るのが大好き。(食物は、暴飲暴食をせず規則正しく腹八部を心がけ、ケンタッキーにめがない)
※写真。町田ウシさん
 いつも笑顔で明るく、物事にこだわらない性格のウシさん。特に長生きする心得はないという。
(食物は、豆腐、野菜が大好き)

※写真。大湾岩三さん
 若いときから闘牛の大好きな岩三さん。今でも闘牛の話になると目を輝かせ、時間の経つのも忘れるぐらい語り、話も豊富である。
(食物は、芋、豆腐、野菜、スーチカー肉、ビールた大好き)

※写真。知花 清さん
 規則正しい生活と、何事に対しても慌てず、自分に合わせて行動するキヨさん。毎朝の湿布まさつと新聞は必ず目をとおし、また、一日も欠かさずに日記をつけられている。
(食物は、腹八部を心掛けている)

※写真。金城ウシさん
 おおらかで明るい性格のウシさん。物事にこだわらず、決して怒らない。いつも笑顔で居るのが長生きの秘訣につながっているようです。若い時から縫い物や機織りが好きで着物の補修なども自分でなさるようです。
 常に手先を動かすことによってボケ予防を心掛けているとのこと

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