八十二歳の老人が一人小舟のサバニを操り、流れの速い黒潮で漁をする、老人は、海からの恵みと危険のはざまで生きてき。し
ドキュメンタリー映画「老人と海」の上映会が、読谷村公民館連絡協議会主催のもと八月八日午後、村総合福祉センターホールにおいて二回に亘り上映されました。
「老人と海」は、与那国の糸数繁さん(昨年七月二十九日、カジキ漁の最中に死亡)を主人公に、生前の糸数老人がカジキを追い続ける姿を制作、映画化したもので、同映画は県内外で上映され、多くの人に観賞されています。
この映画は、日本列島の南の入口に位置し、東シナ海と太平洋に面している島、与那国での物語で、与那国の自然、風物の素晴らしさ、素朴な島人の様子が銀幕に映し出され、黒潮のなかでの漁、港で行なわれるハーリー舟競争の海神祭、そして日常の営みのすべてに与那国の漁師たちの人情味あふれる海人の気性がうかがえる。特に圧巻な場面は、老人が昔ながらに、その研ぎすまされた技で一人で百七十キロの巨大カジキに挑み、そして、勝つシーンは観る人に深い感銘を与えました。
この日の上映会には、夏休みとあって親子連れの参観者も多く、延べ五百人の方々が「老人と海」を観賞し、感動を胸に上映会場を後にしました。