読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1992年1月発行 広報よみたん / 12頁

【見出し】読谷高校野球部28年ぶりの栄冠! 優勝の快挙 九州大会堂々ベスト4進出 【写真:1】

 県下五十七校が出場して九州大会への代表権を競った「第四十一回県高校野球秋季大会」は十月二十三日、平均身長167㌢のチビッコ野球チームの我が読谷高校が気迫・驚異的な粘りと堅守で逆転に次ぐ逆転で、二十八年ぶり二度目の優勝に輝くという快挙を成し遂げ、春の選抜大会(甲子園)への派遣のかかる九州大会への出場切符を手にした。
 読谷高校は、今大会では前評判は決して高くはなかったものの、エース不在の大会を三人の控え投手と伝統の強力打線が支え、六試合中四試合で逆転勝ちするという驚異的な粘りを発揮。野球解説者にして「読谷は、投攻守の技術面。チームワーク、勝利への執念を合わせた総合力で他校を上回っていた」と称賛。また、「実践で培われた自信は大きかった。不利と見られた対戦相手にも全力でぶつかった。まさに快進撃だった」と評された。
 【読谷高校の優勝への軌跡】
一回戦:北谷を3-0
二回戦:シード糸満を6-5
三回戦:首里を4-2
準々決勝:美里を6-4
準決勝:沖尚を8-6
決勝戦:興南を9-1
*二回戦から準決勝戦までは、全て逆転勝利。
“九州大会”
堂々ベスト4進出
 十月二十八日の午後、読谷高校の大田義昭校長や比嘉順二監督、端慶山良博部長、島袋夏次主将ら代表五名が役場を訪れ、優勝報告。また、九州大会を目前にした十一月一日には役場ロビーにおいて、全職員、来客を前に壮行・激励会が催されました。
 あいさつの中で、比嘉監督が「地域の声援のお陰で優勝することが出来ました。九州大会へ向けての調整もうまくいき、体調もベストである。村民の期待に応えるよう一戦一戦、全力を尽くし頑張ります」と力強い決意が述べられると、山内徳信村長も読高野球部の球児を前に「今日私は、高校生の気持ちで胸の高鳴りを押さえながら立っている。読谷高校が県大会で優勝したということは大変な、すごいことで、父母、PTA、OBの先輩や村民が高く評価しています。この勝利は、読高だけの誇りだけでなく先輩後輩の誇りであり、これ以上の快挙はない。堂々と持てる力を発揮し、文武両道、スポーツも学問も誇りをもって、九州大会でも頑張れ」と激励。これに応え、島袋主将も「九州大会でも自分たちの持ちあじを十分に生かし、県民、村民の期待に応えるよう、甲子園のキップを手に入れるよう頑張ります」と決意。その後は役場職員などからの激励金を村長から大田校長に手渡されました。多くの激励に、大田校長は「今、子ども達は燃えている。県大会での気迫でもって望めば勝てる。野球部一丸となって頑張りますのでご声援をお願いします」と感謝の言葉を述べられた。
 そして、職員恒例の三・三・七拍子で球児を激励し、壮行しました。そして………。
 春の甲子園への選抜出場校決定の重要資料となる「第八十九回九州地区高校野球大会」は十一月八日から十二日までの間、大分県で九州各県代表十七校が出場して熱戦が展開され、県代表の読谷は二日目の第三試合で佐賀工を6-0で下し、九州大会初の1勝を挙げ8強入り。準々決勝でも地元の佐伯鶴城に4-2と逆転勝ちし、ベスト4に進出。準決勝は常盤(福岡県)と対戦するが7-4と敗れ、惜しくも決勝進出はならなかった。
 しかし、読谷は決勝進出こそならなかったものの、例年通り九州出場校は4校とみられることから、同大会での読谷高校の4強進出の活躍は「選抜」春の甲子園出場を濃厚とし、ほぼ確実視されている。選抜出場へ希望の灯りがともった読谷高校の選抜出場が決まれば、沖縄県からは一九八六年の沖縄水産以来、六年ぶりとなり、読谷高校は初出場となる。
 今春二月一日の選抜選考委員会からの吉報が待ちわびられる。

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