福祉のボランティア活動を続け、村内に住む視覚障害者に幅広い情報を提供するリーディングサークル”ともしび”(当真嗣清会長)による「朗読ボランティア養成講習会」が十月二十六日午前、村総合福祉センターにて開講し、朗読技術の向上と会員相互の自己啓発を目的として平成四年三月までの日程で講習会(十回)をスタート。講習会の初日には山内徳信村長と、講師に伊良皆在住の大嶺正廣氏、(プロモーションオキナワ)が招かれ講演が行われました。
開講式の中で、山内村長は「目の不自由な方のために朗読ボランティアとして情報をテープに録音して届け、努力をして頂いているみなさんのきちっとした情報は視覚障害者に喜ばれている。皆さんの日頃の活動に感謝しています」とあいさつを述べると同時に、情熱あふれる大嶺先生の人柄を紹介していました。
講演で、大嶺講師は自己の経験を語りながら「文章を読みこなすには足でしゃべり、足で会話をしなさい。その地域に足を運んで実際に見て知ることより、その感動が相手に伝わる」と指摘。また、「しゃべりはイントネーション(声の調子)。相手に敬意を払い、相手を知り理解する。地域の言葉は言葉の文化、・地域の言葉に興味をもち、地域の言葉のイントネーションで感情を込め、相手を尊重する目的をもってリーディング(読む)することが重要。言葉・しゃべりに誇りをもち、自分の理念で自信をもって語り朗読することが必要。そうすれば相手に伝わる。
地域の言葉とめぐりあい、出会い、地域の言葉で素直にリーディングしましょう」と説き、そして「自分の言葉、しゃべることは手形であり、生活文化(命)であるから毎日、朝は鏡に向かい笑顔を作って自身の顔にパワー、エネルギーを与え、良い顔ステキな言葉で一日一言、いい言葉に出会いましょう」と呼びかけて講演を締めくくりました。
講演の後は懇談に移り、当真会長は、「講演を聞き、感動して涙が流れる。今日の講演は身体にしみついていくように話を受け入れられます。ボランティアとして相手に伝わる言葉、地方の言葉のイントネーション、ウチナーグチの魅力、正しい言葉を認識できました」と感激を述べられ、次いで朗読ボランティア仲間の自己紹介などが行われる等、養成講習会の一日目は和やかに懇談が深められました。