読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1992年5月発行 広報よみたん / 2頁

【見出し】NHK大河ドラマ「琉球の風」撮影ロケ地に読谷村の西海岸を決める 【写真:合同記者会見】読谷村の歓迎する理由

NHK大河ドラマ『琉球の風』のメインロケ地の一つに本村の西海岸(儀間浜、高志保浜)が決定した。

 その、合同記者会見が二月二十五日午後、村議会議員控室にて行われ、会見には山内徳信村長を始め、NHK大河ドラマ推進本部・樋田堯人本部長や沖縄うみの園・長嶺義仁社長、地元関係者が列席する中。マスコミ等を前にロケ地決定の発表が行われました。
 来年放送予定の『琉球の風』は十七世紀前半の激動の琉球王朝を時代背景とした物語。本村の”読谷まつり”にも登場する進貢船の実物大(長さ四十四㍍、二五〇㌧)が建造され、実際に進貢船を海に浮かべてロケが行われるという。
 会見の席上、山内村長は「読谷村の西海岸が最適地としてロケ地決定されたことを喜び、歓迎します。読谷村は役場内に推進連絡会議を設置し、更にこれから読谷村の全ての村民(団体、個人)を網羅した実行委員会を設置して『琉球の風』の制作に全面的に協力していきます」と発表。また、樋田本部町は、ロケのスケジュールについて「首里城を中心として沖縄県全体がロケ地になるが、読谷をメインにオープンセットを設置することで決定させて頂いた。撮影は九月から中国側より始め、読谷は十月頃になる。主演俳優などは三月に決め、四月には沖縄でオーディションを開き地元からの出演者も募集したい。進貢船は現在、中国の福建省で建造中であり、八月に完成、九月には読谷の浜に浮かべることが出来るでしょう。来年の一月に放映を始めます」と述べられました。
 なお、進貢船の建造は「沖縄うみの園」が福建省船舶工業公司に既に発注されているとのこと。 NHK大河ドラマ『琉球の風』のロケ地として読谷村が決定。いよいよ撮影が開始され、そのドラマの放映によって、本村が一躍、全国にクローズアップされる日も近い。村民一丸となって制作に協力し、バックアップしてまいりましょう。

読谷村の歓迎する理由
  記者会見の発表要旨
(1)おもろそうしによると、一三七二年泰期が中国(明)の福建省へ行ったのは、この読谷の地から   であった。即ち読谷が歴史的にみて明との交流の玄関口の一つであり進貢船の発着の地で あった。
(2)読谷まつりの大きな目玉である「創作進貢船」と「琉球の風」の進貢船の主旨が同じ視点にあ    ること。
(3)思うに「琉球の風」の放映意義は、沖縄の歴史の真の姿、アイデンティティー(主体性)を全国    民に知らすだけでなく、沖縄の観光、文化、平和運動にも大きく寄与するものである。更に沖    縄の青少年や青年達に大きな自信と勇気を与えることになると共に、地域活性化や村づくりに   大きく貢献するものである。又、撮影後の跡地の有効利用やアジアの人々との交流の拠点形   成にも役立つものと考えている。
(5)現在、読谷村内で民間企業(沖縄うみの園)が進めているリゾート敷地内に久米村再現可能な   敷地があり、それの活用が極めて有効である。リゾート敷地に東南アジア文化交流センター建   設構想とも一致するものである。

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