読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1992年8月発行 広報よみたん / 11頁

【見出し】第七回「命の絵展」を開催-平和の尊さを伝承-座喜味 【写真:戦争を語りつぐ絵展に】

 命の尊さ、平和の素晴らしさを伝承しよう一と、
 座喜味子供育成会(喜友名昇会長)では、慰霊の日を前に六月二十一日から三日間、「第七回命の絵展」を同区の公民館において開催。区民をはじめ、訪れた人々の関心と注目を集めました。
 恒例の展示会となっている同区の子供育成会の絵展を始めたきっかけは、座喜味区の周囲にあった戦争を遺族会と子供会が中心となって戦争を語り継ぐことを狙いとして取り組みを開始。以来、回を重ねるに連れて企画内容等も拡充し、今年は、①交通事故現場の写真三十八点、②南京虐殺の写真五十点、③区民の描いた戦争の絵二十九点、④戦場からの生のハガキ八点などをパネル展示。更に、一フィートビデオを上映して平和の尊さを訴えるなどして、密度の濃い展示内容となりました。
 主催者の喜友名会長は「子供達に戦争の非惨さを語り継ぎ、また、命の尊さを認識するためには現実に起こっている交通戦争の現状にも視点を置いて、聞くよりは見るほうも大事との思いから新たな試みとして交通事故現場の写真パネルを展示した。これからは、環境問題(自然の川を甦えらせる)も含めて継続した活動をしていきたい」と語り、同時に「これまで十三年にわたり子供達の活動の場として大きな役割を果たしてきた『子供文庫』が老功化し、文庫の建設が必要になってきた。賛助金制度(一口百円)を導入して広く村民への募集をなし、座喜味児童館(仮名)を建設していきたい」と協力を呼び掛けました。
 この建物には、図書室やミニ美術館、子供銀行などを配置。建物本体は、子供達に夢を与えるようなメルヘンチックな木の香のする、宇宙展望ができるような設計構造を計画しており、区民の学習の場に活用されることになる。
 資金計画は、総工費千二百万円で建物面積は五十坪を予定している。

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