三月四日午後三時、ラジオの時報とともに県下一斉に三味線による「かぎゃで風」の演奏が奏でられ、沖縄中にサンシンの音が響き渡った。
これは、三月四日を『三絃の日』、すなわちサンシンの日として位置付け、沖縄の三味線文化をアピールしようとの趣旨の下、琉球放送ラジオ局が、企画・提唱して実現したもの。この『三絃の日』の趣旨には、歌・三味線の始祖・赤犬子を祭る本村でも賛同。赤犬子の偉業を称え、さらにサンシンを普及する立場からも協力することを確認し、役場(文化振興課)に事務局を設置して積極的な取り組みを開始してきました。そして『ゆかる日まさる日三絃の日』をテーマに行なわれた演奏当日には赤犬子宮で池原玄夫楚辺区長や山内村長らが祈願を行なった後に三時の時報を合図に三味線や琴、太鼓、胡弓の演奏者が一斉に「かぎやで風」や「恩納節」を演奏。また、この日は琉舞練場の津波澄子、新垣満子の両師匠自らが「稲まづん節」と「柳」を舞い、さらに、古堅小と読谷小の三味線クラブの児童らが合同で「安波節」、「安里屋ユンタ」を弾き、素晴らしい奉納舞踊・演奏が繰り広げられました。
赤犬子宮で山内村長は、実況中継のインタビューに応え「素晴らしい三絃の日を設定してもらいイッペー二へーデービル。ユンタンザも今日の日を待ちわびていた。誰よりも赤犬子大生前が喜んでいることでしょう。赤犬子は音楽の神様、五穀豊穣の神様、平和の神様。平和な世の中でなければ音楽も芸能も文化の発展もないものと思う」と語り、また、池原区長は「このような三絃の日が出来て非常に喜んでいる。サンシン文化の発祥地として誇りに思う」と答えていました。
なお、三絃の日にちなみ本村では福祉センターでも時を同じくして古典大演奏会を行なうとともに、夕には合奏や独奏、琉舞などが披露され、三絃の日を堪能していました。