読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1993年6月発行 広報よみたん / 2頁

【見出し】琉球王国のパワフルな風を本土の人々に!大阪で「ユンタンザ物産展」開催-むらおこし会社㈱ユンタンザ- 【写真:㈱ユンタンザは出荷準備の対応で大忙し:山と積まれた商品の数々】読谷は今、紅いもの時代 【写真:紅いもゼリーの給食に大喜び(渡慶次小)】

 「琉球の風」の放送に乗って、広く沖縄への関心を持たせ、甦る琉球王国のパワフルな風を本土の人々に送り、巻き起こる琉球ブームに一層拍車をかけよう-と、むらおこし会社・株式会社ユンタンザ(松田昌彦社長)では四月二十九日から五月五日までの間、大阪市での物産展を催した。
 「むらは宝島・ユンタンザむらおこし物産展」をキャッチフレーズに、㈱ユンタンザではこれ迄にも全国ネットの販路拡大を目指しているが、今度は、ゴールデンウィークの期間中に大阪市(近鉄百貨店阿倍野本店)での物産展を開催することになった。
 その物産展を前に㈱ユンタンザでは四月二十六日に物産展に向けての出荷を開始。出荷には大型トレーラー一台を配し、荷台には紅いも新商品類に加え、紅いもペースト、読谷みそ、陶器、ガラス製品、漬物、読谷山花織、泡盛、沖ハムなどの村内物産をはじめ、Tシャツにタオルなどの「琉球の風」オリジナルグッズ、また、沖縄名産の黒糖やちんすこう、パイナップルなども含めた多種類の商品を次々と積み込み、出荷準備を整えていた。
 物産展の開催に向け、松田社長は「ユンタンザの物産が『沖縄県産品情報誌』にも紹介されるようになり、大手スーパーからの商品取引きも相次ぎ、流通経路の開拓が出来てきた。だが、ピーナッツ黒糖や紅いもセンベイ、黒糖などは製造を委託し、ユンタンザの商品として販売している状況。これらの商品は一度には出来ないにしても、今後はユンタンザの商品として開発していく必要があり、カリン糖や粉黒糖は近々開発する」と語り、また、流通ルートについては「大阪を中心に、全国ネット(大手12店舗・百四十チェーン店)の市場を既に開拓出来、大阪の店舗では紅いもペーストを送って専門的に生菓子製造に入り、銘菓として紅いもコーナーで販売していく体制を確立出来た。今後は、①銘菓商品、②一般商品、③ギフト商品としての商品種別に大手チェーン店の流通ルートに乗せていきたい」と抱負を述べていた。
 なにわの街・大阪で開かれた物産展には、多くの市民をはじめ、沖縄県人会や関西地区読谷郷友会の方々もユンタンザ物産展会場に激励に訪れるなど、期間中、物産展は好評を博し、連日にわたり盛況を極めたと言う。

  読谷村は今、紅いもの時代

 「紅いもでむらおこしを!」を合い言葉に商工会ではこの数年、紅いもの生産、加工、地域づくりの活性化に努め、むらづくりへの大きなインパクトを与えてきた。それが「読谷と言えば紅いも、紅いもと言えば読谷」というブランドを築きあげた。
 昨年の三月、村民出資(資本金二千万円)でスタートした(株)ユンタンザは、読谷村を一企業としてとらえ、各加工業者を製造部門とし、商社的な営業活動を中心に、かつ、シンクタンク的(頭脳集団)な働きをするリーディングカンパニーを目指すと共に、村内の特産品等の販路拡大を図ることをメインに活動。紅いもにこだわり、読谷村の地域づくりのリーディングカンパニーとしての地位を確立すべく読谷から東京、全国へと通用するモノづくりに邁進する(株)ユンタンザは今、まさしく県内外から脚光を浴び活気に満ちている。
 なお、紅いもゼリーの新商品は県内の学校給食などにも普及を見せはじめ、宜野湾市や浦添市、本村では渡慶次小学校の献立に紅いもゼリーが登場し、児童生徒を喜ばせた。

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