国際的な観光地・ハワイで開催される「第十四回まつりインハワイ」に、県内から唯一、楚辺区のエイサーが出演することになりました。
ハワイのホノルル市で開催されるまつり(六月十八日~二十日)への出場依頼を受けた楚辺区では区民総意のもとに青年たちを文化芸能交流団としてハワイに派遣することを決定。直ちに池原玄夫区長を実行委員長とする「楚辺エイサーハワイ派遣実行委員会」を結成し、派遣準備を整えた。
一方、楚辺青年会(比嘉健会長)では、初の海外でのエイサー出演に感動・感激を覚え、派遣の決定以来、五十人余の青年男女が諸先輩らの厳しい指導の下にエイサーの演技や、ハワイ在住の沖縄県入会、読谷村人会、楚辺関係者との交流会で披露する琉舞の練習を開始し、連日連夜にわたって演技に磨きをかけ、海外での出演に意欲をみなぎらせていた。
“まつりインハワイ”への出発を前に、池原実行委員長は「今年の二月に直接ハワイから出場依頼の案内状が届き、青年会に打診したら『出演したい』ということになり、区の総務委員会で派遣に向けての具体的な協議を行い、派遣費の予算を計上すると共に、実行委員会を三月に結成して区でバックアップ体制をとった」と経緯を説明した後「国際化時代といわれる今日、時代を担う若者がこういう機会を通して伝統芸能の大切さを肌で感じ、理解してもらえれば幸いである。ハワイには県や村、区出身の方々も多い。二世、三世の世代になっていて言葉は理解できなくなっても青年達が伝統芸能を披露することによって自信と勇気を育んでもらえばと思っている」と語り、更に「青年会が二ヵ月以上も公民館を活用していることは重要なことであり、区民をあげて青年を盛り上げ、ハワイでのエイサーや芸能交流を成功させたい」と決意を述べ、また、比嘉青年会長は「招待状が届けられた時には感激し、青年会として是非とも出場しようと決意した。海外に行って見せる訳だから油断はできず、気を引き締めなければならない。ハワイで力いっぱい一生懸命に踊れば、世界の人々にもきっと共感が得られると思う。近年、青年会の会活動は、弱体化していく傾向にあり、その意味では今回の海外でのエイサー出場は、同じ青年同士の仲間が結束できるよい機会であり、今後の会活動に活かされると確信している。先輩らの良き指導によって演技力の向上にも繋がっており、青年会の雰囲気もよくなっている。海外の人達がエイサーを観て一緒に踊れるような、熱のこもった演技をしていきたい」と話していた。
楚辺区の伝統”楚辺エイサー”は「青年エイサーまつり」や「全島エイサー大会」を始め、各地のイベント等へのゲスト出演に加え、東京での「銀座まつり(昭和六十年)」に出場した経緯もあり、その躍動感にあふれる演技は定評で広く村内外に親しまれている。
今回、世界の人々が集う国際的な観光地`ハワイで”楚辺エイサー”が演じられる意義は大きく、読谷村の名を世界にアピールする機会になることでしょう。
海外に雄飛し、郷土の伝統芸能を披露する読谷の青年たちのたくましさに、激励の拍手を送り、村民みんなで称えたい。
尚、楚辺エイサーの一行は、六月十六日に全員が元気に、ハワイヘと旅立ちました。