読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1993年8月発行 広報よみたん / 3頁

※続き。※項03

【米軍当局、読谷飛行場問題解決確約する】
 読谷村民は復帰後二十年間にわたって、村の真中にあり、しかも事故事件の多い読谷飛行場のパラシュートの降下演習場の廃止、その用地の返還を求めて、日米両政府関係機関に強く要請を続けてきたところであった。一九八○年の日米合同委員会でも問題解決の方針も出され、しかも日本政府は読谷飛行場の戦後処理としての問題解決の方策も「転用計画」に基づいて進めることを国会を通して明らかにしてきたところであった。
 一九八○年の日米合同委員会の決定から十三年たって、尚解決しない日米政府関係機関に、読谷村民は心の底から怒りと不信の念を抱いていると言うのが、村民の正直な気持ちである。ところが、そういう時間の経過の中にあって、どうにか問題解決の糸口をつかもうとか、問題解決に向けての環境づくりに鋭意努力をしている日米関係者のいることも事実である。その御苦労に敬意を表し感謝しているところである。願わくぱ、基地問題は事務的な仕事ではなく、高い次元からの判断を必要とする問題だけに、日米政府(軍当局)関係機関の責任ある方の歴史を見通した賢明な判断と、沖縄の基地問題の解決は日米双方の友好と信頼を高め、将来への確固たる関係を築く最も重要な要素である、との深い認識に立たれ、沖縄の基地問題の解決に全力を尽くされますようお願いするものである。
クリントン政権の誕生という状況の大きな変化もあり、読谷村は今回の大田知事第二回訪米を重視し、要請団に村長と議長が加わるようにした。その結果、米軍当局(海兵隊)から、読谷飛行場の問題解決に向けて次のような画期的、抜本的、最終的な確約を得たことは大きな成果であり、その具体的な返還の日を村民と共に待ち望むものである。
(一)エラート海兵隊司令部参謀次長(ワシントン)は、読谷飛行場の演習場の廃止と用地の返還要請に対し、「在日米軍より読谷飛行場の問題は報告を受けている。今後とも協議を重ね問題解決に努力したいと思います。双方に意見の相違もあるが、双方の問題解決をはかるため交渉を継続していくよう努めたい。読谷村の跡地利用計画もあり、今後とも交渉していきたいと思う。過去にもいくつか解決したこともあり、今後とも双方の信頼と協力が大切であります」と回答した。
(二)スタックポール太平洋艦隊付海兵隊司令官(ハワイ)は、大田知事からの全体的な要請の後、更に読谷村長から資料に基づいて読谷飛行場のパラシュート降下演習場の廃止と用地の返還要請に対し、次の通り画期的な回答をした『読谷飛行場の演習場の件は知っている。問題解決について、私も全力を尽くしたい。問題解決の順序として、米軍は第一に読谷飛行場の問題、第二に那覇軍港の問題を考えている。日本政府も努力はしているが、なかなか進んでいない。私としては、この問題解決のために全力を尽くしていきたいと思う』と心強い確約を得た。
(三)ボート米太平洋軍戦略企画部長(ハワイ)は、要請に対して「基地問題に対する日本政府の動きはスローモーであり、なかなか進んでいない状況である。皆さんからも日本政府にもっと働きかける必要がある」と指摘された。このように日本政府の沖縄の基地問題への具体的な取り組みが問われている状況である。
【アメリカの良心の声・基地沖縄の声】
 今、アメリカ国内の動きは、ポスト冷戦、クリントン新政権の登場、国内経済の再建が至上命題となっており、その為に軍事費(国防費)の削減を図る必要から、国内基地の閉鎖、再編が検討され進められつつある。
 国内のこの動きは、やがて国外にある基地にも波及してくることは必至であろう。
 ポスト冷戦の時代になっても、戦後の米ソ対立当時に出来た沖縄の広大な米軍基地が、何の変化もなくいつまでも戦後体制のまま、これからも存続する(させる)ということは、もはや許されないことである。
 時代は変化し、日米の新たな夜明けを迎えようとする時代に、真の日米のパートナーシップを更に発展させる為にも、沖縄の基地問題は、県民の声を反映させた形で真剣に解決されなければならない、とアメリカの良心や知性を代表する人達は強調する。重要な指摘である。
 沖縄の基地問題への積極的な対応は、沖縄の自立(自律)的発展と将来への健全な発展へのプロセスである。沖縄戦によって占領され、又は接収された土地(基地)が半世紀以上経過してから、しかも周辺の土地及び社会の状況が大きく変化している中で返還されてくる時、苦悩し又は協力してきた地主の皆さんに損失も不安も与えない為に、沖縄側から「軍転特措法」の立法化を要求するのは当然の理であり、無理な要求をしているのではない。政府は今こそ、自分自身の問題として受けとめ、その対応の窓口も決めるべきである。
 最後に、沖縄県民の血の叫びである軍事演習(パラシュート・一〇四号)等の中止、反対は人間の理性や知性の声である。住民に不安と被害を与え、地域の発展を阻害するが如き軍事基地は、日本々土や米国々内では、とても認められないし、又許されないことである。これは正に人権の問題であり、同時に環境破壊の問題であることを強く訴え、報告とする。
    一九九三年六月十八日

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