満二十歳になると、全て「国民年金」に加入し保険料を納める義務がありますが、その国民年金への未加入者等が多い為、各市町村とも”国民年金専任指導員”を置き、年金業務に対応しています。
指導員の職務は、国民年金保険料未納者や年金の未加入者等の家庭を訪問し、国民年金事業の指導や相談に応じることにあります。
ところが、指導員がこれらの家庭を訪問してみますと、『年金制度の内容について知らない人が多い』ということが感じられました。
例えば、
①保険料を納める余裕がない場合は「免除申請制度」がある。
②病気や怪我で障害者となり、障害等級が一級や二級に該当したときには「障害年金」が給付さ れる。
③不幸にして小さい子供達を抱え夫に先立たれたときには「遺族基礎年金」が受給できる。
こと等を知らない方々に如何に国民年金制度を理解させ納付に結びつけるか、如何に効果的な指導ができるのか、その方法について模索しているところです。
沖縄県は、本土に比べて年金の未加入者や保険料の未納や滞納者が多いと指摘され、その要因の一つに、沖縄は本土よりも九年遅れて国民年金がスタートしたために、制度の内容の理解と認識が乏しいことと思われます。
私達は、将来押し寄せてくる超高齢化社会に対応すべく、根本的に年金の重要性や大切さについての意識を改善する必要がありましょう。最近の世論調査によりますと、老後の生活での公的年金への依存度は七〇㌫を占め、国民の多くが公的年金を軸に高齢期の生活設計を立てていることが明確になっています。
人間は、絶えず健康で長生きするものとは限らず、人生のうちは予想もしない不測の事態が生じる場合もあります。この時、保険料を滞納していたり、又は免除を受けてない場合には何の保障も約束されません。万が一に備え、年金に加入して保険料を納め、将来の生活設計の確立にむけて努める必要はないでしょうか。
”転ばぬ先の杖”とか”後悔先に立たず”という言葉があります。これは、自分自身のこれからの先のことをよく考えよということではないでしょうか。
保険料を納めて明るく生き生きした福祉社会を築くために、それぞれの果たすべき役割に努め、私達・読谷村から無年金者をなくしましょう。
私達、国民年金専任指導員は、微力ながら昼夜に亘って家庭訪問を実施し、年金指導に当たっているところです。村民の皆様、どうぞ、私達が訪問する時には、年金について疑問や質問などがある場合は、遠慮なくご相談下さい。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
国民年金専任指導員