読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1994年3月発行 広報よみたん / 15頁

【見出し】夫婦でごみの軽減化に努める-四年間にわたりごみ一切を自家処理-

 ごみ減量化が叫ばれ、各家庭から大量に出されるごみが社会問題となっている中、自家製焼却炉を活かし四年前から生ごみをはじめ、燃えるごみ一切を自宅で処理し、ごみの軽減化に努めている夫婦があり、地域の注目を浴びている。
 仲村渠俊一・子さん(長浜五十番地)がそのご夫婦。
 仲村渠さんが自家製の焼却炉を買い求めるきっかけは、役場職員から「近い将来、村のごみ最終処分場がいっぱいになってしまう」という話を耳にしたことから。
 仲村渠さんは話す「ごみ処理場を見てみると、あまりにも大量のごみが捨てられているのにびっくりし、自分一人でも家庭内ごみを焼却処分すれば少しでもごみの減量化に役立つのではないか、と四年前にごみ焼却炉(高さ約一㍍、直径約六十四㌢、約十二万円)を購入した」-と。
 焼却炉は側面が二重構造(空洞)になっており、ごみを大量に燃やしても外周面は熱くならず、誤って触れても火傷せず、蓋付きなので雨天時でも焼却が可能なように工夫が施され、家庭内の生ごみのほか、木の枝や青葉など燃えるごみは全て家庭内での焼却処理。排出した灰も家庭菜園の肥料に利用している為、仲村渠さん宅では焼却炉を利用して以来、この四年間一度もゴミを出したことがないと言う。そして、焼却炉を利用し始めたことにより、「いちいちごみを集積所に持っていく必要ないし、犬や猫が徘徊することもなくなり、更に台所のゴキブリや鼠もいなくなり衛生的。まさに一石二鳥以上の効果ですよ」と話した上、「相当量が焼却できるので、三家庭ぐらいで一炉を使用(共同)さえすれば小さなスペースで有効に利用出来るし、一人でも多くの人々に普及すれば環境も良くなると思う」と語り、ごみ問題に積極的に取り組む姿勢を示した。
 役場関係者でも、「ごみ処理場のことを考え個人で努力していることは、ごみ最終処分場のことを考え個人で努力していることは、ごみ最終処分場の延命化にもつながり大変素晴らしいことだ」と仲村渠さんの努力を称えた。

利用者アンケート サイト継続のために、利用者のご意見を募集しています。