“人も街ももっとやさしく~らしをわけあう街づくりのために”をスローガンに「第三十一回精神薄弱福祉月間」(九月一日~三〇日)が全国的に実施される中、本村の精神薄弱者更正施設「高志保園」(知念長子園長・園生五〇人)では同園の職員や園生らで作った手作り味噌五〇個を社会福祉協議会に贈った。
九月九日は「精神薄弱福祉デー」とし「この日一日をこの人たちと共に」を合い言葉に、どんな多忙な人でも、どんな職業の人でも、この日一日を知的障害者の人達に想いを馳せ一緒になって、みんなの幸せを図ろうとの運動が展開されるが、-高志保園では毎年この日を「日頃、地域にお世話になっているので奉仕活動で恩返ししよう」との方針の下、これまで積極的に公共施設周辺の清掃作業や空缶拾いなどの奉仕作業を展開している。
そのような中、今年は敬老の日を前に、村内の一人暮らし老人らに手作り味噌を贈ろうと計画し、農村婦人の家での味噌づくりに取り組んだ。
職員や園生らにとって味噌づくりは全く初めての経験。このことから、味噌づくりには村生活改善グループの山内節子さんの指導を受け、八月十一日~十六日の間に仕込まれた。
職員や園生らが真心を込めて作った味噌は一個七〇〇グラム詰めで、そら豆四〇㎏に大豆二〇㎏が使われたと言い、出来上がった味噌は社協を介して一人暮らし老人(波平、高志保)や生き活き健康センターに配られ、ディサービスの料理に用いられる。
手作り味噌の贈呈にあたって、知念園長じゃ「敬老の心をもって今回初めて味噌づくりに取り組みました。良い施設を良き指導者がいて職員も園生も楽しく作れました」と語り、味噌を託された新垣喜一社協常務は「真心を込めて作られた大事な味噌は、お年寄りの方々の為に有効に使わせて頂きます」とお礼を述べた。
なお、今回(九日)も同園では全園生が分散して、読谷診療所の除草作業や残波岬周辺での空缶拾いなどの奉仕活動を実施した。