継承された伝統、広がるユンタンザ村興しの夢をのせ「第二十回読谷まつり」が十一月四、五、六日の三日間、村運動広場を中心に展開され、まつりは県内外から訪れた数万人の観衆で賑わった。
二十回という節目を迎えた今回のまつりは、特別企画として「前夜祭」が組み込まれ、若者らを対象としてエネルギッシュなロックやコーラス、喜劇「丘の一本松」などのステージが展開され、会場を興奮と笑いの渦に包みこんだ。二日目はまつり実行委員会によるープニングセレモニーを皮切りに、村内五小学校の集団演技や二年連続日本一に輝いた読谷高校ダンス部の創作ダンス、赤犬子琉球古典音楽大演奏会に琉球芸能の華麗なるステージが繰り広げられ、大勢の人々を魅了。
まつり最終日のメインは歴史ロマンを壮大なスケールでおりなおす創作・進貢船。女神の炎に導かれ、進貢船の巨大な雄姿が登場すると会場はクライマックス。訪れた万人の観衆は歓喜と感動のある堝に包まれ、ハイライトを迎えた。創作・進貢船の勇壮な出演に、人々は酔いしれ心行くまで読谷まつりを満喫した。
また、運動広場をはじめ勤労者体育センターや福祉センター、伝統工芸センター、歴史民俗資料館・美術館でも多彩なプログラムや多種多様な作品展示会が行われ、人々の目を楽しませた。 読谷まつりには、県外から訪れた人々も数多く、北海道や東京、神奈川県、奈良県、鳥取県淀江町、新潟県大和町などの人々に加え、関西地区読谷郷友会の方々七十人が読谷まつりに触れ、感動の声を発していた。特に、今回のまつりには鳥取県淀江町から四十六人の方々が訪れ、同町伝統の和傘(全長5メートル)を”友情の和傘”として本村に贈呈したのをはじめ、ステージでは「傘踊り」を披露した。また、読谷郷友会の方々がステージで紹介されると観衆からは大きな喝采が送られた。
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