読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1995年2月発行 広報よみたん / 14頁

【見出し】むらおこしで講演 頭はグローバルに行動は地域に根づいて

 読谷村商工会(大城勝哲会長)では十二月三日午後、ユニークな村おこしで有名な大分県の平松守彦知事を招き、「大分県一村一品運動その成功の要因」を演題とした講演会を催した。
 読谷小学校体育館で開かれた講演会には村内外から約六〇〇人の聴衆が訪れ、平松知事の講演に聞き入った。
 講演会では大城会長が「沖縄では経済の自立という点で大きな転換期を迎えている。読谷村の自立をどう果たしていくか、講演会を通して考えていきましょう」とあいさつ。引き続き平松知事が登壇し、講演が始められ、同氏は「大分の好敵手が読谷。(村おこしの)ノウハウを教えると読谷に負けないか心配」と話した上で、「国政が流動化している今、国はあてにならず、これから21世紀までの五年間が大事。これからは十年先を見越した地域ビジョンを地元で考え、自分達の地域は自分達で切り拓くこと。一人一人が地域に誇りと充足感をもって住み、みんなが一体となって進むことが大切」と強調。そして、大分県の一村一品運動の成功要因を「①ローカルにしてグローバル(地方にして地球的規模)、②自主独立、創意工夫、③人づくり」の三原則を挙げ、大分県物産の成功事例や地域活性化につながるリーダー育成などを紹介し、「その地域にあるものに磨きをかけること。地域独特なものは世界でも評価され、ローカルなものをグローバルなものにする運動をすれば、各地域の競走意識を引き出し、それが活性化につながる」と力説。さらに、従来の補助金行政に触れ、「補助金をもらうからやるのではだめ、県は自ら助くるものを助く」と自助努力を唱えるとともに、21世紀に向けてのキーワードを「①環境、②アジア、③マルチメディアだ」とし、「人間と環境が共生するような環境にやさしい農業をそれぞれの視点で考える必要がある。21世紀はアジアの時代で、ハブ空港(国際的な空港路線網の中で拠点になる空港)の果たす役割は大きく、沖縄はアジアに貢献する沖縄を目指す必要がある」と提起。「頭はグローバルに、行動はしっかりと地域に根ずいて、そうすれば地域活性化につながる」と強調し、講演を諦め括った。講演会に引き続き、村中央公民館では「むらおこし大交流会」も行われ、交流会には県内の地域おこし団体などから大勢の方々が参加し、懇談を深めた

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