伝統芸能の復活、発展・継承を図るため、喜名区(宇根良雄区長)では平成六年十月から「団体事務所・屋外ステージ」を公民館前広場に建設中であったが、この程施設が完成し同区では五月二十一日午後、区民を挙げて「落成記念祝賀会」を挙行した。
喜名区の発展
繁栄を展望
団体事務所・屋外ステージは喜名区民待望の施設。当該施設は伝統芸能をはじめとする文化、福祉、教育等、多面的な分野での活動により、同区の発展に大きく寄与するものと期待されることから、祝賀会には来賓をはじめ大勢の区民が詰め掛けた。
式典では、宇根区長が「スポーツ、文化、生涯学習等社会全般の発展に即応した地域社会活動を展開するためには、その活動の拠点となる器(施設)が必要であった。団体事務所・屋外ステージは喜名区の将来的な発展・繁栄を展望して建設された。21世紀に向けて生涯学習、デイサービス、研修の場、集いの場、伝統芸能の育成の場として多面的に活用し、区民の結束力が益々強固になるよう期待する」と式辞を述べた後、喜名総合環境整備事業期生会会長・漢那朝章氏が祝辞を述べた。引き続き、団体事務所・屋外ステージ建設委員長の屋良朝栄氏の経過報告が行われたのをはじめ、当真嗣清助役や知花治雄村議会副議長、屋良政信村議会議員らが来賓祝辞を述べ、第一部の式典を閉じた。
第二部の祝賀会は、同区の琉球古典音楽愛好会の演奏で幕開け。真新しいステージでは、同区の伝統芸能保存会や協友会、老人会や婦人会、成人会、青年会、子供会などから多くの区民が出演し、伝統舞踊「長者の大主」を皮切りに、組踊「護佐丸阿麻和利の口上」や「合唱」「踊いクワディーサー」など数多くの余興を繰り広げ、盛大に落成式を祝った。
完成した団体事務所・屋外ステージは去る二月十六日に棟上げ。ステージの屋根部分は琉球舞踊の「花笠」をイメージ化したデザインが施され、芸能舞台にふさわしいステージとなっている。 延べ面積は約一八八㎡で、鉄筋コンクリート・一部鉄骨造り。建設総工費は四千百九十三万七千円(字予算三千万円、村補助三百万円、寄付金八百九十三万七千円)。