村民参加による諸行政計画づくりに向け、本村では行政区(字)ごとの『字別構想づくり』を目的に、昨年七月から21世紀をめざした村づくり懇談会への取り組みを開始した結果、村内二十三区すべてで『読谷村字別構想』を策定しました。
各字の特色生かした将来計画
読谷村ではこれまで、数多くの村づくり事業に取り組んできました。
復帰後の十年は教育施設や道路、社会資本の整備に力を注ぎ、その後は「文化村づくり」が大きく進展した十年でありました。
今日の村、づくりは、これまでの成果を総合したより個性的で、自立的な地域社会の建設に向かう新しい段階に入ったと考えられます。
本村には23字の行政区があり、これらの行政区は集落を基礎に発展し、今日においても意思決定力のある地域社会の基礎単位となっています。このことから村では、個性的で自立的な村づくりに向けての『字別構想づくり』を行い、これと並行して諸行政計画を策定するといった新しい方法を試みました。
それは、懇談会を通して村民(行政区)参加による諸計画を策定しようというもので、字別構想の策定に当たっては役場企画課や建設課、経済振興課の職員らで「むらづくり合同推進プロジェクトチーム」を編成。チームは六班に分かれ、それぞれが各字に出向いて懇談会を開きました。
懇談会を通して村民から提言された意見や要望は、一九九八年度から始まる村全体の「第三次総合計画」や「都市基本計画」「営農基本計画」などに反映され、各種事業の実施や個別計画の見直しに際しての指針として活用され、「都市基本計画」や「営農基本計画」「字別構想」の計画期間は、一九九五年~二〇〇四年までの10年とし、将来像にあたっては長期展望をも踏まえ、向こう20年程度と位置付けています。
「21世紀への村づくり」に向けての懇談会は、昨年の七月十二日~八月三日間に開かれた第一回目の懇談会を皮切りに、第二回(八月二十五日~九月一日)、第三回(十二月十六日~二十二日)、第四回(一月二十五日~二月九日)にわたって開かれ、その中で集落の沿革や問題点、将来像、望ましい事業などが話し合われ、その結果、字別構想は、①地区の特性と課題、②地区づくりの目標、③地区づくりの施策、④推進事業の四項目にまとめられています。
字というコミュニティを出発点として「むらづくり」を進めることは、従来にも増して村民の参加が重要となります。「21世紀をめざした村づくり」に積極的に参加し、住み良い村づくりを共に進めましょう。
※表 (読谷村字別構想「地区づくりの目標」)