読谷村史編集室 読谷村の出来事を調べる、読谷村広報データベース

1995年11月発行 広報よみたん / 2頁

【見出し】男女共同参画型社会を築こう「男女共同参画型推進課地域会議」 日本の歴史は、”女性解放の歴史” 事例発表

 県・市町村と地域の女性団体・住民が一堂に会し、男女共同参画社会の一層の促進を図ろう一と九月十一日午後、村総合福祉センターで「男女共同参画推進地域会議」(県・読谷村主催)が開かれ、男性の意識改革と女性の積極的な社会活動への参加を確認した。

 会場には村民約二百人余が詰め掛ける中、会議は、大正琴・ゆいの会(大湾紀子代表)の演奏や歌で幕を開け、主催者を代表して山内徳信村長が「本村でも女性行政推進本部を設置し、歴史の一ぺージを開いた。女性問題は日本の歴史であり、女性解放の歴史であるとも言える。女性の主体的な取り組みが今問われている。男女が助け合い理解し合い、お互いが叱咤激励しながら男女共同参画型社会を築いていこう」と呼び掛けた。
 引き続き、本村初の女性議員・仲村律子さん(渡慶次)と民生児童委員の国吉京子さん(高志保)による実践事例発表が行われた。
 『人生の中でぶつかるいくつかの分岐点(女性として母親として強く生きるために)』と題して発表した仲村さんは、自身の体験を振返る中で「女性が十分に社会で活躍するためには、これまでの男女の固定的な役割分担意識、社会制度、慣行、習慣等を見直し、女性もそれぞれの個性や能力を発揮し、男性と共に積極的に地域づくりに望むべきだ」と唱え、そのためには「ほとんどの女性が背負いこんでいる家事労働や子育て、病人介護などの現状を踏まえ、男性の意識の改革、女性の固定観念をなくし、各自治会でも女性が参画できる体制づくりに女性自ら積極的に社会参画し、男性も女性も共に支え合って人生の中でぶつかるいくつかの分岐点を乗り越え、多岐の条件下におかれている女性は、母親として強く生きていくためにも男女共同参画型社会の実現に向け、参加しよう」と呼び掛けた。また、『チャンスを活かそう』と題して発表した国吉さんは「社会活動に参加することこそ、外の情報にも敏感になり、子育てへのヒントが得られると知った」と語り、「子育ては自分自身をつくることから始まり、できるかぎりの社会活動を通して、母親として、人間としての生き方に挑戦してみたい」と発表し、会場から大きな拍手を浴びた。
 次いで東門美津子副知事による『女性と男性が共に創り上げる社会を目指して』の講話が行われ、県の女性政策の状況などを報告。自由討論では参加者が活発に質疑を展開するなど、女性の地位向上を求める本村初の推進地域会議は、男女共同参画型社会を築くべく、大きな第一歩を踏みだした。
 会議の後は交流会が催され、読谷村婦人会(比嘉信子会長)の役員らが余興を披露すると共に、東門副知事はじめ、県の女性政策担当者らと村内の各種婦人団体の方々が、お互いの情報交換を行うなどして和やかに交流・親睦を深めていた。
 また、本村で開かれた推進地域会議では、会議の冒頭、山内村長が「沖縄県の女性の地位向上に尽力してきた伊波圭子さんが十日に亡くなられた。生前の伊波さんのご努力と奮闘をみんなで分かち合おう」と呼び掛け、参加者らと共に黙とうを捧げ、故・伊波圭子さんのご冥福を祈っていた。

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