村民待望の「読谷村庁舎建設工事」の起工式が十月十六日、読谷補助飛行場内の建設予定地(村多目的広場南側前方)で挙行され、大勢の関係者らが工事の安全祈願と建設の着工を祝いました。
この日の起工式には、村内外から約三百人余の関係者らが出席。祝賀会では山内村長が「戦争によって戦前の役場敷地を追われ、五十年後にやっと二十一世紀に向けての本物としての役場敷地の風水(フンシ)が決まった」と感慨深げに語り、更に「自治の殿堂たる行政センターは、座喜味城を腰当(クサテ)にし、正に読谷村の行政、教育、文化、福祉、スポーツの拠点となる。人間性豊かな環境・文化村の礎を打ち込む日が、記念すべき今日の日だ」と強調した上で、「ここに至るまでには長い時間もかかったが、県や日米関係者の理解と協力、全村民の主体的な闘いの成果で実現できたものだ」と感謝の言葉を述べた。
引き続き、儀保輝和村議会議長や伊波栄徳県議会議員らが祝辞を述べた後、山内真永読谷村老人クラブ連合会会長の「乾杯の音頭」で、役場新庁舎の起工式を祝った。
役場新庁舎の建設経緯については、一九八四年三月に発足した読谷飛行場転用計画審議会の答申を受けて、村では「読谷飛行場転用計画」(一九八七年七月)を策定し、庁舎建設委員会(九〇年一月発足)に諮問。翌九一年九月、同委員会の答申を基に、村では具体的に庁舎建設への取り組みを開始し、那覇防衛施設局に対して「庁舎建設用地一時使用」(九四年八月)を申請。その結果、去る六月二十九日に開かれた日米合同委員会で正式に庁舎用地の一時使用が許可された。〔※九四年十一月には沖縄総合事務局・国有財産地方審議会が建設に同意〕
役所新庁舎は、①住民に優しく親しみと誇りのもてる庁舎。②あらゆる階層、あらゆる世代が気軽に出入りし、自治体活動の拠点とする。③社会ニーズに対応出来る庁舎、情報発進としての庁舎。④行政センターとしての庁舎を「基本構想」として着工。平成九年(一九九七年)一月末に完成予定。
【位置】
・字座喜味二九〇一番地。
【敷地面積】
・一六、五〇〇㎡
【建築概要】
・鉄骨鉄筋コンクリート造
(地下一階、地上三階)
・延べ床面積
八、八五一・七三㎡
【総工事費】
・約二十二億円