土地改良事業などの豊かな村づくり活動が高く評価され、渡具知(大城健成区長)が、「農林水産大臣賞」(十一月十九日)の表彰に輝きました。
同表彰は、地域ぐるみの連帯感やコミュニティー機能の強化を図ることを狙いに、農林水産省と日本農林漁業振興会が実施している農林水産祭表彰で、渡具知区は農産物や園芸、畜産など七部門のうち村づくり部門での表彰。
平成七年度の村づくり部門は全国四十事例の推薦の中から最優良事例一点、準最優良事例二点、優良事例(農林水産大臣賞)十七点が選ばれ、県内からは渡具知区が農林水産大臣賞を受賞した。
同区は、太平洋戦争での上陸地点となり、米軍基地として接収されたが、復帰の翌年(一九七三年九月十五日)に開放されて以来、土地改良事業を導入して農林漁業の振興を基盤とした豊かなむら、づくりを目指し、活発な活動を展開。メロン栽培では「ゆんたんざメロン」の銘柄を支える産地として成長。また、集落行事や農業生産部会など各方面の活動も活発に行っていることなどが評価された。
表彰状の伝達式は十一月二十八日、沖縄総合事務局で行われ、大城区長が栄えある表彰状を受賞した。
農林水産大臣賞の受賞で、渡具知区では十二月十日夕、区民や関係者らを招き、盛大に「農林水産大臣賞受賞祝賀会」を開いた。
祝賀会では大城区長が、「昭和四十八年九月、この地が軍用地から返還されたのに伴い新しい部落づくりに向けて生活基盤、農業生産基盤の整備、集会施設の建設に区民が一致協力して取り組んできた。戦後五十周年にして渡具知集落が豊かなむらづくり部門での受賞を誇りに思う。今回の受賞を励みに、一致協力して住み良い地域づくりに努めて参ります」とあいさつ。功労者表彰に引き続き、山内村長や儀保村議会議長らが祝辞を述べ、式典を終了。第二部では子ども会による「かぎやで風」や、婦人会による「前ヌ浜」など多くの余興が披露され、区民共々に受賞の喜びを分かち合った。
渡具知区(大城健成区長)では、終戦五十年を期して慰霊之碑の建立を進めてきたが、この程、同碑が完成したことから、十二月二十八日午後、区民や関係者ら多数が参列する中、「慰霊之碑除幕式」を行った。
除幕式では、戦没者を弔う供養と焼香が行われた後、大城区長(戦後五十年事業実行委員長)や大湾稔氏(慰霊之碑建設委員長)が「二度と戦争が起こらないように、恒久平和を願おう」と、区民を代表して追悼の辞を述べた。
慰霊之碑の建立に当たっては、区の有志らで建設実行委員会を発足させ、渡具知一二四番地の六(公民館グラウンドの南前方)に建立。
碑は高さ三・五メートル、長さ五・七メートルで、建設総工事費は字予算で四百十九万円をかけて建立された。