「第四十七回人権週間」(十二月四日~十日)に寄せ、法務省では子供たちに草花を育てることを通して思いやりの心、優しい心を養い、人権に対する理解を深めてもらおうと、去る十月二十日に古堅小学校(大城正憲校長)で「人権の花」の植え付け作業を行った。
そして、児童生徒らが丹精込めて育ててきセ人権の花がこの程見事に開花したことから、同校では十二月五日、村中央公民館において人権の花を展示し公開セレモニーを実施した。
セレモニーでは、石川勝夫那覇地方法務局局長が「人権思想に理解と協力をしていただき感謝します」とあいさつし、伊波清安教育長は「花を全ての美しい心に見立てて大事に育て、美しい心を磨いていこう」と語り、大城校長は「誰一人として花を摘み取る子供たちがいなくなった。これこそまさに人権の花を植え付けた成果だ。素晴らしい思いやりの心が育ったと子供たちを褒めてあげた」と称え、また、児童生徒代表の松田輝彦君は「花は一日でも世話をしないと死んでしまうので、世話をするのは大変だったけど花が咲いた時はとても嬉しかった」と感想を話した。
公民館ホールには、赤や紫などの色鮮やかに咲いたサルビアやペチュニアなどの花をはじめ、児童らが描いた花の絵や作文、活動スナップ写真が展示され、観賞した人々に感銘を与えていた。
古堅小六年 松田美香
人はなぜ「人権の花」というのを植えるのだろう…それは、花を大切にし、人の心も花と同じように大切にすることだと思う。
私のおばさんの家の近くに身体障害者のいる病院がある。
私はこの前の日曜日は、その病院におばさんと行った。そこは保育園や幼稚園みたいなところで、そこの病院は体験学習ができる。私は、赤ちゃんみたいなおじいちゃんとおばあちゃんの面倒を一日だけ見た。
まず最初に私は「こんにちは、お友達になりましょう」と言葉をかけ、ゆっくり大きな声でいった。そしたら、通じたのか、「はい、こちらこそ」と小さな声でいった。私は、最初恐くて入りたくもなかったのに、いつの間にか絵本を読んで聞かせたり、庭でボール遊びをしたりして、いっしょに遊んでいた。そして、あっという間に時間が過ぎて、みんなお昼寝の時間がきた。
みんなが寝たころ、体験学習をしている人で、子供、大人にわかれて院長先生の「人権」という題名の話しを聞いた。
「ここにいる人たち(身体障害者の人)は、みんなと同じ人なんだよ」という言葉で話は始まった。そして、いろいろなことを話して、最後に「人権とは、人が生まれたときからもっている自由と平等、生存などの権利」ということで話は終わった。
夕方になって帰るときがきた。私は「さようなら」とゆっくりいった。そしたら、おばあちゃんたちは泣きながら「どうもありがとう」といった。帰りにおばさんが「めんどう見るってどうだった」と聞いた。私は「とってもつかれたー」といった。たいへんだったけど、いい体験になったなーと思った。
心の花を育てるということは、いじわるな心を捨てて、やさしい心に花を咲かせるんだと、私は思います。
もし、学校やいろんなところで困っている人がいたら、私はしらんふりをしないで、助けてあげたいと思う。そして、困っているいる人がいたら、困っている人の役に立ちたいと、私は思う。
昨年、「人権の花」の指定校に選ばれ、人権の花を通して古堅小学校の児童生徒らが書いた作文を、本号から三月号、四月号で紹介していきたいと思います。