郷土の伝統芸能の良さを再確認し、会員各自の持つ特技を発表しようと十二月二十日午後、「第十一回読谷村老人クラブ芸能大会」(読老連主催)が村総合福祉センターで開かれた。
これは、老人クラブ活動の一環である古典舞踊及び古典音楽クラブの発表の場を設けるとともに、会員相互の親睦と健康保持・増進を目的に毎年開催されているもので、老人会員にとっては老人運動会に匹敵する程に楽しい行事。
それだけに、会場は満員の会員らで埋め尽くされ、熱気に包まれた。
大会は、全員で「老人クラブの歌」を斉唱した後に開幕。次いで主催者を代表してあいさつした山内真永会長は「今日や芸能大会んかいめんそーちにへーで一びる。皆なし笑い福なち、楽しみしみーそーり」と語り、訪れた当真嗣清助役や儀保輝和村議会議長は、激励の言葉を述べた。
芸能発表には、各字老人クラブ数を上回る二十六演目にも及ぶプログラムが準備され、古典音楽演奏でステージが幕を開いた。
舞台には、容姿端麗・華やかな琉舞衣装を身にまとった出演者の方々が、次々に素晴らしい演技を披露。また演技の合間毎には、松田善康副会長のユーモラスな名司会が会場を笑いの渦に包み込み、大勢の会員らも大喜び。老人会員らが舞う卓越した演技は、訪れた人々を楽しませ、伝統芸能の魅力をたっぷりに伝えていた。
また大会では、同老人クラブが十一月二十三日に開いた「歳末助け合いチャリティー・ゲートボール大会」の収益金二十二万八千七百円が社会福祉協議会に寄せられ、寄付金は山内会長から社協の新垣喜一常務理事に手渡された。
歌のクリスマスプレゼントですと十二月十八日午後、山内昌春民謡グループが特別養護老人ホーム「読谷の里」を訪ね、お年寄りらに歌や琉舞をプレゼントし、喜ばれた。
この日の訪問には、同民謡グループのメンバー全員が仕事を休んでのボランティア活動。代表の山内氏(儀間区出身)は「読谷に住んで地元の皆さんのお役に立ち、歌でお年寄りらを慰みをしたいという気持ちで訪問した。お役に立つことならどこにでもボランティアとして奉仕したい」と語った。
会場には、車椅子の人をはじめ多くのお年寄りらが集う中、ステージで山内さんのユーモラスな語り口や島唄の数々、「花傘」や「加那ヨー」などの華やかな琉舞が披露されると、お年寄りらも舞台と一体となって身を振り、手拍子を送り、心行くまで民謡ショーを楽しんだ。