沖縄にはもうひとつの種類の小型コウモリがいます。コキクガシラコウモリはその中の一種類で、頭部と胴体を合わせた長さもわずか五㎝くらいです。
昼間は明かりの差し込まない洞窟で休息し、夜間には洞窟を出て林の中を飛び回り、力や小型のガなど飛翔性の昆虫類をエサにしています。目は退化して小さく、エサをとるときや飛び回るときには主に超音波を利用します。
このような小型コウモリは、一晩で自分の体重の半分近くもエサを採るため、生態系の中では小型の飛翔性の昆虫の数が増えすぎないようコントロールをしているとされています。
村内では、米軍弾薬庫内の自然洞窟や深い防空壕たどの天井にぶら下がっている個体を見ることができます。しかしながら、森林の減少にともない、数が少なくなってきているようです。
他に村内においては、同じ小型コウモリ類のユビナガコウモリやアブラコウモリなどもすんでいる可能性がありますが、調査がすすんでいないため、よくわかっていないのが現状です。
(嵩原建二・県立博物館学芸員)
読谷小学校PTA(比嘉正勇会長)では、今年の卒業式や入学式を花で埋めようと、昨年の九月から「花いっぱい運動」に取り組みました。この花いっぱい運動には、同校PTAの美化整備委員会(松田昌次委員長)を中心に、父母や教職員、一年生から六年生までの全児童生徒らが関わり、校庭を美しい花で飾りました。
花は九月に種子を発注。花壇の整備(土や肥料)には、父母らが資材や労力を提供し
て協力。校内にあるビニールハウスで種子を植え付け、全児童生徒が散水などをして育苗に努めました。
そして、植えられたインパチェンスやベゴニア、ペチュニア、マリーゴールドなどの花(六〇〇〇本余、一七七九鉢)は三月には満開。校内には色とりどりの花が咲き誇り、卒業式の日には卒業する六年生一人一人に花がプレゼントされ、また入学式には新一年生の門出を美しい花で迎え、人々に大きな感動を与えました。
花いっぱい運動を実施した比嘉会長や松田委員長は「心豊かな子供たちを育てることを目的に、最後まで粘り強くやろうという忍耐を養う心と公共物を大切にする心構えを養い、卒業式・入学式を花で包もうと全児童生徒で一人一鉢運動を実施してきた」「これを契機に子供たちの花づくりに対する関心も高まってきている。今後さらに、年間を通しての花いっぱい運動を展開していきたい」と語りました。