さとうきび農家の搬出完了を祝う「満産祝い」(JAゆいな農業協同組合読谷支所主催)が四月二十六日午後、村総合福祉センターで開かれ、多くのきび作農家が共々に喜びを分かち合うとともに、来期の増産を誓いました。
【優良農家を表彰】
祝賀会には山内村長はじめ、村議や区長会など多くの来賓が招かれる中、式典では目取真栄吉JAゆいな農協専務が「日本、沖縄の農業の展望は明るい気がする。その為にも農家の皆様が銘柄作物の生産に精一杯頑張ってもらいたい。農協としても生産農家に協力していく所存である」とあいさつ。続いて平成七・八年期の『搬出実績報告』が行われた後に表彰式が行われ、今期生産量一位の知花弘さん(波平=百六六㌧余)が組合長賞を受賞。また、昨年から導入された品質取引への移行に伴い、今回から新設された村長賞には池原ヨシさん(楚辺=一五・九度)が一位に輝き、表彰されました。
また、式では山内村長や儀保議会議長らが祝辞を述べたのに引き続き、全員でガンバロウを三唱して式典を終了。その後に行われた祝賀会では琉球古典音楽や琉球舞踊、民謡ショーなど多くの余興が披露され、農家の皆さん方が満産祝いの一時を楽しんでいました。
【品質向上が今後の課題】
なお、今期の『さとうきび搬出実績』(JAゆいな農協読谷支所資料)をみると、本村のさとうきび生産量は約一八、五九八㌧で、地区別では具志川市(二一、〇二三㌧)に次いで二位を占めているものの、その生産量も昨年期実績(二〇、六〇二㌧)よりは落ち込んでおり、また、品質においては平均糖度一三・三で、一位の与那城(一四・〇五)、勝連、金武、コザ、具志川、美里、嘉手納についで八位の順にあり、昨年期の一二・七よりは糖度は上向いていますが、地区別の平均値一三・六よりも下回っており、今後とも生産量と併せ、品質向上に向けた生産体制が課題として提起されています。その解決方策としては、専門家の立場から「読谷村での奨励品種F一七七(K1)等への変更が課題だ」と指摘しています。