「第九回世界男子ソフトボール選手権」(米国ミシガン州ミッドランド市で七月五日~十四日まで開催)に、本村瀬名波区の儀保信虎君(沖縄国際大学4年生)が日本男子ナショナルチームの投手として選抜されました。
全日本代表選手として世界大会に出場する儀保信虎君の名誉ある快挙に、読谷村体育協会の山内昌千代会長では、読谷村ソフトボール協会(知花正宏会長)や読高男子ソフトボール部父母会(津波善秀会長)、OB会(山城真也会長)、翔の会(照屋清秀会長)とタイアップし、六月二十一日夕、村総合福祉センターにおいて儀保信虎君の激励会を催しました。
激励会には村長はじめ、議会議員、読体協関係者や村内外のソフトボール関係者、読谷高校ソフトボール部員など総勢三百人余が出席する中、会場では山内昌千代美行委員長を先頭に、信虎君やその両親(父・儀保輝和氏=村議会議長、母:ミネ子さん)の入場を全員の拍手で迎え、始められました。
式では、山内実行委員長が「全国のトップクラスの中から投手として選出された信虎君は厳しい審査の難関を突破した。彼が全日本チーム入りを果たした裏には高校の国体や全日本大学選手権大会での連覇の実績が高く評価されたものと思う」と述べた上で、「村体育協会でも我が読谷村から全国を代表する素晴らしい選手が誕生したことに限りない感動を覚えている。この度の信虎君の全日本チーム入りと世界選手権大会出場は先輩方に喜びと誇りを、若者に勇気とやる気を、少年たちに夢と希望を与える快挙だ」と称賛し、山内徳信村長は「信虎君は世界をつかんだ。これは正に大変な快挙であり偉業である。みんなで信虎君の健闘を祈ろう」と激励。また、訪れた来賓からは多くの祝辞が送られました。
ステージでは、舞踊「若衆こてい節」や「獅子舞」「加那ヨー天川」などの余興が披露されたのをはじめ、世界にはばたく信虎君には、読谷高校ソフトボール部や関係者などから花束が贈られました。多くの方々の祝福に、決意表明を行った信虎君は「世界
の高いレベルに自分の力がどれだけ通用するか、結果を恐れずに楽しみながら一戦一戦を戦ってみたい」と抱負を語り、更に「後輩達にはいい刺激が与えられるよう、また、僕をこれまで育ててくださった先輩の方々の恩に報いるためにも一生懸命に頑張りたいと感謝の言葉を述べました。
なお、世界男子ソフトボール選手権大会は、四年に一度開かれるビッグゲームで、世界二十二か国から各国のトッププレーヤーが集まって開催され、これはソフトボールの”ワールドカップ”とも言われます。全日本チームの編成には一次、二次、三次と厳しい審査が行われ、最終的に十八人の選手が選ばれます。
日本ナショナルチームの投手として選ばれた信虎君を評して、新垣實沖縄国際大学ソフトボール部監督は、「自分の欠点を長所に変える非凡さと技量があり、最大の武器はドロップボール(落ちるボール)でその威力は日本一」と語り、また伊波清安教育長は「海外に出たときに沖縄の伝統文化・芸能を持っているのは最大の強みであり、信虎君は三線の特技を持っている」と紹介。スポーツの分野にとどまらず、その特技は信虎君が高校生のとき(一九九〇年十一月)に「琉球古典音楽三線の部新人賞」を、大学生のときには見事に「優秀賞」に合格。一九九三年の九月には「読谷・大連文化交流団」の一員として中国に派遣され、琉球古典舞踊の地謡として活躍しました。