沖縄「海の力-ニバル」(四月十三日~七月二十一日)の一環として様々なイベントが本島各地で展開される中、本村では七月六・七日に第12回残波まつり「フェスティバルin残波96」(まつり実行委員会主催)が開かれ、両日とも数千人の人々で賑わいました。
沖縄「海のカーニバル」は、初夏の爽やかな気候の下で、マリンスポーツ等の大型イベントを実施することにより、沖縄の美しい海の魅力を全国にアピールすることをねらいに開催され、本村の「残波まつり」も、観光の拠点としての残波岬を県内外にアピールするとともに、二十一世紀にむけた村内経済の発展をめざし、読谷村の文化村づくりに寄与することを目的に”むらは宝島輝く太陽きらめく海母なる大地の恵みを”をキャッチフレーズに毎年開催され、読谷村、読谷村商工会、JAゆいな農協読谷支所、読谷漁協、読谷山花織事業共同組合の構成団体で実行委員会が組織され、企画・運営をしています。
第十二回目を迎えた今年のまつりには、昨年の七月に設立された読谷村文化協会(岳原宜正会長)の会員約三百人が、県内の口説に関する歌や踊りを一堂に集めて口説の魅力を再確認するための新企画「口説探訪」(上り口説や下り口説、四季口説、黒島口説、若衆揚口説など)の舞踊や古典音楽を演じたのをはじめ、残波岬展望台では宇座区の老人会が五十数年ぶりに「ヒータチモー」(※注釈)を再現し、人々をロマンの世界へと誘いました。
ステージでは、民族芸能の競演、わらべ唄、古里民謡ショー、太鼓、島うた漫才などと多彩なプログラムが繰り広げられ人々を魅了。特に、三年連続日本一に輝く読谷高校ダンス部の躍動感に満ちた華麗な演技は、大勢の観衆に大きな感動を与えました。
また村営残波ビーチでは、観光客や親子連れの人々が海水浴やガラスボートなどのマリソレジャーを楽しむ中、恒例のハーリー競争には、一般の部28チーム、親子の部3チームが出場して威勢よく展開され、ビーチは大勢の観衆で活気に満ちあふれました。
その他のイベントには、読谷の物産展や乗馬体験、サイクル列車、灯台開放(展望体験)の楽しいコーナーが設けられたのをはじめ、まつりのフィナーレは二夜にわたってカチャーシー大会が行われ、訪れた人々がまつりの醍醐味を満喫しました。
【ハーリー大会成績】
一位:読谷消防(4分42秒)
二位:エム建設(4分56秒)
三位:残波ゴルフ(5分9秒)
※注釈「ヒ一夕チモー」
琉球王朝時代には那覇を出港した船の航海安全を祈り、戦前には出征などで旅立つ村出身者の無事を祈るため、松の葉を燃やしてのろしを上げ、旅人との交信をした。
今回のまつりでは、この日に沖合を航海中の大型客船「クイーンコーラル号」(三浦船長)と山内徳信村長とが船舶電話で交信し、残波でのろしをあげるとクイーンコーラル号が汽笛を鳴らして応え、古の「旅人との交信」の風情を再現しました。